新田氏が再選 富山県知事選
任期満了に伴う知事選は27日投開票され、現職の新田八朗氏(66)=1期、無所属、富山市千石町=が36万9908票を獲得し、新人で元上市町議の百塚怜(ひゃくづかれい)氏(34)=無所属、上市町森尻=に20万票以上の大差をつけ、再選を果たした。投票率は54・82%で、半世紀ぶりの保守分裂選となった2020年の60・67%を下回った。 富山市のホテルグランテラス富山の特設会場には、開票前の27日午後7時ごろから支持者が続々と来場。新田氏の「当選確実」が伝えられると大きな拍手が起きた。新田氏は「『幸せ人口1000万~ウェルビーイング先進地域、富山』の実現に向け、また着実に歩みを進めていきたい」と抱負を語った。 新田氏は自民、立憲民主、公明、国民民主の各党から推薦を受け、連合富山や県JAグループと政策協定を結んだ。選挙戦では、新型コロナや豪雨災害など危機管理事案への対応や、新興企業育成などに取り組んだ1期目の実績をアピール。能登半島地震からの復旧・復興を最優先に、人材育成や官民連携、子ども施策の充実などを引き続き推進するとした。
百塚氏は8万5115票を得た。市民団体などでつくる政治団体「明るい富山県政をみんなでつくる会」が擁立し、共産党県委員会の推薦と社民党県連の支援を得た。看護師として医療現場に向き合った経験を踏まえて福祉や医療、子育てに手厚い県政への転換を訴えたが、浸透できなかった。