米軍射撃訓練前に説明会 陸自矢臼別演習場
陸上自衛隊矢臼別演習場(北海道別海町など3町)で26日から、米海兵隊による沖縄県道104号越え実弾射撃訓練の分散実施が始まるのを前に、同演習場で23日、地元自治体関係者を対象に説明会が開かれた。今回の訓練規模は人員約600人、車両約100台、大砲9門となっており、参加人員数は過去最大。 訓練は米海兵隊が沖縄県の米軍施設キャンプ・ハンセンで沖縄県道104号を通行止めにし155㍉りゅう弾砲の実弾射撃訓練を行っていたもので、沖縄の基地負担軽減のため1997年から実施場所を本土へ移転した。同演習場での実施は21回目。 説明会には同演習場周辺の別海、浜中、標茶、厚岸の各町の役場職員や住民、町議会議員に加え、道庁職員など23人が参加した。155㍉りゅう弾砲の射撃動作の実演が行われ、実際の訓練では安全のため着弾地点を3度確認することを示したほか、りゅう弾砲を間近に見学する時間も設けられた。積雪のため、実弾射撃は実施しなかった。 説明会終了後、米海兵隊第12海兵連隊第3大隊長のスティーブン・J・ボーダ中佐は記者団の質問に答えて「同演習場は海兵隊が希望するかたちでの訓練が可能な、日本国内では唯一の場所。地元へ悪影響がないよう、北海道防衛局の支援を得ながら安全に行いたい」と述べた。訓練に伴う騒音被害を減らすため「家畜の体調や周辺高校のリスニング試験を考慮し、射撃時間の変更には臨機応変に対応する」と配慮する姿勢を示した。
釧路新聞