甘いマスクの熱血漢になかやまきんに君に憧れる筋トレ好き...ライオンズに入団した独立リーグ出身の個性派ルーキーたちに注目!
「やはり、スクワットで(バーベルを)200キロ挙げる足と、100キロ挙げる足じゃ、(走る)速さも違う。重いものを挙げられる方がすごいという考え方でやっています」 そんな奥村の言葉が少し熱を帯びたのが、送り出してくれた群馬のチームメイトについて尋ねた時だった。3年間ともに過ごした仲間の中には、リーグ戦でポテンシャルを発揮しながらも、ドラフト指名を受けられなかった選手たちがいる。 「みんな『おめでとう』って言ってくれましたが、『俺も来年行くから』という言葉ももらいました。僕はライオンズに入れましたが、(指名を)受けなかった選手もいるわけで、そういう選手たちの思いも僕は背負っている。そういう気持ちでいますし、下手な姿は見せられない。独立でハングリー精神はすごく鍛えられたので、その気持ちを忘れすにやっていきたいなと思います」 2年連続で西武の入団テストを受験してNPB入りをつかんだ。仲間への思いも背負って、これから鍛え上げる肉体でどこまで登っていけるのか。 11年連続でドラフト指名選手を輩出した四国アイランドリーグの徳島インディゴソックスからは、ドラフト5位の宮澤太成投手(24)、育成1位のシンクレア・ジョセフ・孝之助投手(22)、育成2位指名の谷口朝陽内野手(19)の3選手が西武に入団。今回のドラフトで、徳島からは他の球団も含め計6名が指名され、球界関係者を驚かせた。 指名後も、しばらくは徳島の球団施設で練習をしていたという6選手。そこでの会話をシンクレアが話してくれた。 「『直接対決が実現したら面白いな』って話しは結構していました。(同期の)6人だけではなくて、NPB全体でもインディゴソックス出身選手は20人近くいると思うので、そういう先輩たちにちゃんと挨拶をして、インディゴファミリーとして、仲良くさせていただけたらと思っています」 チーム内にも、去年支配下登録を勝ち取った古市尊捕手(21)や、20年入団の岸潤一郎外野手(27)などがおり、これで徳島OB選手は計8名が在籍することとなった。今年入団した3選手を含め、インディゴファミリーから、誰が主力選手として抜け出せるのか。 近年、西武では前出の滝澤や古市だけでなく、21年には水上由伸(投手)、22年には長谷川信哉(外野手)、そして昨季は豆田泰示(投手)と、育成から支配下登録を勝ち取るケースが目立った増えている。 彼らに続くのは一体誰なのか。これから新人合同自主トレや、春季キャンプが楽しみだ。 取材・文●岩国誠 著者プロフィール いわくにまこと:1973年3月26日生まれ。32歳でプロ野球を取り扱うスポーツ情報番組のADとしてテレビ業界入り。Webコンテンツ制作会社を経て、フリーランスに転身。それを機に、フリーライターとしての活動を始め、現在も映像ディレクターとwebライターの二刀流でNPBや独立リーグの取材を行っている。
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