ベンチではいつも一緒にいた大谷（右）と水原氏＝２０日

　ＭＬＢは２２日（日本時間２３日）、ドジャース・大谷翔平選手の元通訳、水原一平氏が違法賭博の疑いがあることについて、調査を開始したと発表。これを受け、米メディアは一斉に報じた。 　「大谷翔平と水原一平の疑惑を報道で知って以来、情報収集に努めてきました。本日未明、我々の調査局（ＤＯＩ）はこの件に関する正式な調査手続きを開始しました」の文言がＭＬＢ機構から発表されると、ジ・アスレチックは「大谷翔平選手と水原一平氏の調査を開始した」と伝えた。 　ＥＳＰＮも「ＭＬＢはドジャースのスーパースター、大谷翔平氏と元通訳の水原一平氏を巡る問題について正式な調査を開始」と打電。大谷マニアで知られるベン・バーランダー氏もＸで「ＭＬＢは大谷翔平選手と水原一平氏の賭博疑惑について正式な調査を行うことを正式に発表した」とツイートした。 　ＥＳＰＮによると、捜査当局が調べていたブックメーカーに水原氏の借金があり、大谷の口座から少なくとも４５０万ドル（約６億８０００万円）が送金されたことが判明。同氏は１９日に遠征先の韓国で９０分間にわたって同局の単独インタビューに応じた。 　同氏がスポーツ賭博に手を染め始めたのは２１年から。２２年末にはその損失は１００万ドル（約１億５０００万円）を越えた。借金は「雪だるま式に膨れ上がった」と表現。自身の年俸３０～５０万ドル（約４５００万～７５００万円）ではとても追いつかない額に達していた。 　記録に残っているブックメーカーへの返済は昨年９月と１０月、それぞれ５０万ドル（約７５００万円）ずつだった。大谷が右肘手術を受けた時期と重なる大切な時に水原氏は、大谷に肩代わりを依頼する形で個人パソコンを使って振り込んだと証言した。 　大谷がその事実を知ったのは２０日の開幕戦後、水原氏が高尺スカイドームのクラブハウスで釈明した際、別の通訳によって説明された時点とされている。だが今回、ＭＬＢの声明では２人の名前が記されており、水原氏だけでなく大谷自身も調査の対象となったことを伝えている。