松山城のお堀で相次ぐ倒木…木の老朽化や巨大化が影響か
今月22日、松山市役所近くの堀之内で長年ご神木として崇められていた大木が折れているのが見つかりました。堀之内ではこのほかにも、7月と今月4日に別の場所でクロマツが倒れたり、8月には石積みが崩落したりと異変が相次いでいます。お堀で何が起きているのでしょうか。 白石アナ: 「先日木が倒れた場所です。木の撤去作業は終わっていますが屋根にはぽっかり穴が空いていて、建物の復旧はこれからという状況です」 市役所の目の前にある「八股榎 お袖大明神」で、長年ご神木として崇められていたエノキ。折れた部分は撤去されていましたが、きょうも木の破片が屋根の上に散らばり、窓枠は大きく変形したままの状態でした。 松山城の堀之内ではこのほかにも。 滝口記者: 「大粒の雨が降り続いてます。この雨の影響でしょうか、あちらお堀の中には大きな木が倒れています」 7月には南堀端で高さおよそ20メートルのクロマツが。さらにその2か月後には、お堀の西側で15メートルのクロマツが木の根元部分から倒れました。 男性: 「恐ろしいですよね。散歩に来だしてマツの木が何本も(昔は)もっとマツの木が多かった」 女性: 「こんなに古い木だったのかと改めて思いました。東京でも樹木が倒れて下敷きになった人もいるので、樹木医もいるのでそういう人と相談しながら(整備してほしい)」 なぜ、倒木が相次いでいるのか。倒れた木がいつごろ植えられたか定かではないということですが、松山市の担当者は木の「老朽化」や「巨大化」が倒木に影響しているのではないかとしています。 白石アナ: 「南堀端です。こちらの木見てわかるように大きく斜めに伸びています。ここから見ても斜めになった木がいたるところで確認できます」 本来は真っすぐに伸びていくはずの木ですが、日光を受けられるよう斜めに成長したとみられる大木。その大木が年月を重ねて巨大化し、大雨や風などの要因で自分の重さに耐えきれなくなって倒れたのではないかということです。 市がクロマツの倒木後に遊歩道沿いのすべての木を点検したところ、倒れる危険性のある木はなかったということです。 しかし今回のように、健康状態に問題のない木が相次いで倒れたことを受け、木や根の周辺にひび割れなどが起きていないか、毎日管理事務所のスタッフが巡視しているということです。 また市は、史跡を安全に保存していくための城山周辺の樹木管理計画について見直しを検討していくことにしています。 市の担当者は「今まで通り散策を楽しんでもらえるよう適切な管理をしていくが、もしいつもと違うところがあれば市に連絡してほしい」ということです。