個性を模索し、たどり着いた筋トレ 145cm女子がスターダムの「マッチョゴリさん」になるまで【飯田沙耶(前編)】
自分の個性を見出した飯田は、19年1月のデビューから1年11か月で初めてチャンピオンベルトを巻いた。それは、若手のためのシングル王座、フューチャー・オブ・スターダムのベルトだった。団体の象徴でもある林下詩美、現ワールド・オブ・スターダム王者の舞華に次ぐ、第4代王者となったのである。 しかし、21年4月4日、ここからがキャリアの本番というところで、右ヒザ前十字靭帯および外側側副靭帯断裂の重傷を負ってしまう。試合中、得意のジャンピングチョップを放った際に着地に失敗してしまったのだ。これにより、予定されていたトーナメントの欠場はおろか、王座も負けずして返上。復帰にはじつに11か月の時間を要した。当然、日常と化していた筋トレも休止せざるを得ない事態に追い込まれた。 (後編に続く※3/21 朝5時公開)
取材・文/新井宏