なぜ転落…。日本の「消えた天才」(2)え…早すぎる。25歳でプロに別れ、遠藤保仁の後継者
若くして評価され、「天才」と称される選手たちがいる。しかし彼らがそのままスター選手として活躍し続ける保証はない。怪我やプレッシャーに苦しみ、コンディションを落としていく者もいる。今回は大きな期待を背負いながらも才能を発揮しきることのできなかった日本人選手を紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照。
MF:市丸瑞希 生年月日:1997年5月8日 主な在籍クラブ:ガンバ大阪、FC岐阜、FC琉球 現所属クラブ:FC SONHO 川西 ガンバ大阪の育成組織出身の市丸瑞希は「遠藤保仁の後継者」と目される存在であった。優れたパスセンスを持ち、司令塔としてタクトを振っていた市丸は、2016年にトップチーム昇格を果たしてプロキャリアをスタートさせた。 2017年のFIFA U-20ワールドカップでは同じくガンバ出身の堂安律と息の合った連係を見せ、グループステージのU-20イタリア代表戦で堂安の同点ゴールをアシストした。この大会で主力のボランチとして起用されていた市丸は今後の日本サッカー界をリードする存在として期待された。 しかし市丸はガンバのトップチームでは出場機会に恵まれず、キャリアは急速に下降線をたどることになる。2019シーズンにFC岐阜へ、2020年にFC琉球へ期限付き移籍してプレー機会を求めた。2021シーズンに琉球へ完全移籍となったがリーグ戦わずか10試合で計58分の出場にとどまり、契約満了での退団となってしまう。 プレー時間の減少もあって大きくコンディションを落とした市丸は、結局このシーズンを最後にプロサッカー選手としてのキャリアにピリオドを打つこととなった。現在は兵庫県社会人サッカーリーグに属するFC SONHO 川西に所属しながら、指導者としても選手の育成に関わっている。
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