【春季埼玉県大会】逸材揃いの昌平、埼玉栄との激戦を制しベスト4!四季連続の関東大会まであと1勝!
昨秋ベスト4の昌平が埼玉栄との激闘を制し、ベスト4入りを果たした。 1回表、埼玉栄は内野ゴロの間に1点を先制。2回裏、昌平は犠飛で同点に追いつく。1対1のまま試合は後半戦へ。長打力のある打者が揃う昌平は埼玉栄の技巧派右腕・和泉 晴也投手(2年)、強肩捕手・倉田 陽人(3年)のバッテリーに苦しめられる。出塁をしても倉田の強肩に阻まれ、チャンスでも和泉がキレのある変化球を投じて抑えられる。昌平の岩崎 優一監督は「厄介な攻めをさせられました」と語るほどだった。 【トーナメント表】春季埼玉県大会 結果一覧 そして8回表、捕手の倉田に勝ち越しの適時打を打たれ、嫌な展開。だが、昌平は冷静だった。1番白坂 寛捕手(3年)の右前安打、4番櫻井 ユウヤ内野手(2年)が右前適時打、5番渡辺 暁斗内野手(3年)の犠飛で4対2とした。ただ、埼玉栄も粘り、無死満塁のチャンスから第1打席に二塁打を放っている1番長岡 琉太内野手(2年)の適時打で同点に追いつく。昌平はそれを凌いで、勝ち越しは許さない。延長10回裏に2番大槻 真広外野手(3年)の右前適時打で激戦を制して、サヨナラ勝ちを収めた。 岩崎監督は「選手たちは最後まで冷静だった。こういう接戦になるほど相手はどういう攻めをして、どういう打撃をすればいいのかを考えることが大事。気持ちの強さとかいわれるんですけど、技術だよと伝えています」 一時は勝ち越し打を放った櫻井は「あまりボールが速くない投手でしたので、外角寄りに入ると思っていた」としぶとくライトへ運んだ。櫻井は2年生ながら高校通算22本塁打のスラッガー。新基準バットになっても、「慣れてきたら飛距離自体は変わらない」とフルスイングで鋭い打球を見せている。来年のドラフト候補になるスラッガーだろう。 3年生のポテンシャルも高かった。鈴木 耀斗投手(3年)は右オーバーから鋭い腕の振りから常時135キロ~140キロを計測。ストレートの勢いもあり、120キロ前半のスライダーのキレもよい本格派だ。岩崎監督は「冬に大きく伸びてきた選手。夏まで投手陣の一角になってほしい」と期待する。大学でかなり伸びそうな逸材だった。 エース左腕・石井 晴翔投手(3年)も130キロ前半の速球、120キロ近いスライダーで勝負。9回のピンチを断ち切った佐藤 立羽投手(3年)は右スリークォーターから常時135キロ~141キロを計測。延長10回からセンターを守っていた山根 大翔投手(3年)が自慢の速球で2三振を記録した。高校通算21本塁打のスラッガーの山根だが、春先から140キロ中盤を投げるようになり、ついに146キロに到達したという。投打ともに凄いポテンシャルを持った逸材だ。 接戦にも強く、投打ともに逸材揃う昌平。22年秋から続く四季連続の関東大会出場まであと1勝となった。