中川晃教「お笑いというものに対してリスペクトがある」コメディで重要な人を笑わせるための“緻密さ”
「コメディって実はすごく緻密に作っていく」
では、普段中川さんが取り組まれているミュージカルやお芝居と、コントの違いとは何だろうか。これについて中川さんは、舞台において人を笑わせることについて、“緻密さ”をポイントにして話してくれた。 「お芝居にしても、ミュージカルにしても、人を笑わせる“コメディ”はジャンルとしてあって、例えばニール・サイモンなどが有名ですよね。もちろんそういったものを経験させていただく機会は以前にもありました。 コメディって実はすごく緻密に作っていくんですよね。演出家も演者同士のやり取りをリアルに作っていきますし。そういうことを何度か経験させていただいていたので、“緻密さ”という部分において、お芝居のコメディとコントには共通する部分があるな、と思いました。実際に『ミュージカルは最強です!』でも、開演の30分前ぐらいまで“緻密に”稽古をやっていましたから(笑)」 人を笑わせるための“緻密さ”を担保するため、ギリギリまで調整していた舞台裏を思い出し微笑んだ中川さんだが、コントを経験したことで、自身の中に“ある思い”が生まれたという。 「自分の歩んできた道の上に、芸人の皆さんとクロスオーバーさせていただくステージがあるということは、自分の感覚に大きな変化をもたらしました。 ミュージカルでの経験や、コントでの経験が、自分の中で何本もの“川“として流れていて、そのいくつもの“川”が交わって一つの大きな“河”になったような感じがするんです。それによって今では新しいものにチャレンジする時に、怖がるのではなくて楽しめるようになった気がします」 これからも様々な舞台で活躍していくであろう中川さんにとって、コントへの挑戦は自身の可能性を大きく広げる変化「THE CHANGE」となったことは間違いないようだ。 なかがわ・あきのり 1982年11月5日生まれ、宮城県仙台市出身。’01年「I WILL GET YOUR KISS」でシンガーソングライターとしてデビューすると、同年の日本有線大賞で新人賞を獲得。また’02年に『モーツァルト!』でミュージカルに初主演すると大反響を呼び、以後はミュージカルを中心に様々な舞台で活躍。7月15日に開催される公演『ミュージカルは最強です!2024』では、昨年に引き続きコントにも挑戦する。 THE CHANGE編集部
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