犬のごはんに関する3つのQ&A ドッグフードの種類って?
愛犬の食べ物は健康に直結するからこそ、いろいろと気になるもの。どのフードを与えればいいのか悩んだ経験がある飼い主さんも多いのではないでしょうか。 【写真】こちらを見つめるフレンチ・ブルドッグ そこで今回は、ドッグフードの種類や犬に必要な栄養素などについて、獣医師の左向敏紀先生に伺いました。
ドッグフードの種類は?
ドッグフードは目的別に分類されています。主な種類は以下の4つです。
総合栄養食
総合栄養食は、毎日のゴハンとして与えるフードのこと。必要な栄養素すべてがバランスよく含まれており、あとは水だけで健康を保つことができる“完全食”です。 含まれている水分量の違いで、ドライフード、ソフトドライフード、セミモイストフード、ウエットフードなどの種類に分かれます。
間食
おやつ、スナック、トリーツなどと呼ばれる嗜好品です。しつけやコミュニケーションを目的として愛犬に与えるものですが、与えすぎると栄養のバランスを崩すおそれがあるため、気を付けましょう。
療法食
腎臓病や消化器疾患、糖尿病など、特定の疾患をもつ犬に対して与えるフードです。栄養成分の含有量が調整された状態で処方されるため、獣医師の指示に従って与えましょう。
副食・栄養補助食
副食とは、食欲を増進させるために総合栄養食と一緒に与えるフードのことを指します。缶詰、ふりかけ、レトルトパウチなど、その形態はさまざまです。そのほか、特定の栄養を補う錠剤やカプセルなどのサプリメントも、これに該当します。
犬の健康維持に必要な栄養素は?
犬に必要な栄養素は、たんぱく質や脂質、ビタミンやミネラルなどですが、これらはすべて総合栄養食の中に含まれています。 日本で売られている総合栄養食は、アメリカ飼料検査官協会(AAFCO)の基準をもとに「ペットフード公正取引協議会」が定めた栄養基準をクリアしているため、製品ごとに定められた量を与えていれば栄養的な問題はありません。 くわしい栄養素を知りたい方は、AAFCOの基準をチェックしてみましょう。
グレインフリーやグルテンフリーって体にいいの?
グレインフリーとは、穀物の中でもイネ科(小麦、大麦、米、トウモロコシなど)を含まないという意味で、グルテンフリーとは、穀物の中でも麦類全般に含まれているたんぱく質の一種「グルテン」という成分を含まないという意味。 どちらも体にいいというよりは、アレルゲンになりうるもののひとつが含まれていないということです。穀物アレルギーが不安だったり、何らかの理由から小麦を与えたくなかったりする場合は、グレインフリーやグルテンフリーのフードを選ぶといいでしょう。 ただし、アイリッシュ・セターは小麦に対する不耐性がある「グルテン過敏症」が確認されている犬種ですので、グルテンフリーの食事が適しているといわれています。 人も犬も、食事は体づくりの基本です。しっかりと栄養が取れる総合栄養食をベースにして、愛犬に合ったおやつや栄養補助食などを選べるといいですね。 お話を伺った先生/左向敏紀先生(獣医師 日本獣医生命科学大学名誉教授 日本ペット栄養学会会長) 参考/「いぬのきもち」2024年10月号『添加物はダメ? 安いフードでも大丈夫? みんなの気になるetc. ドッグフードQ&A』 文/東里奈 ※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。 ※記事と写真に関連性がない場合もあります。
いぬのきもちWeb編集室