サイバー犯罪相談4872件 福島県警、2023年 前年比微減でも注意呼びかけ
2023(令和5)年に福島県警に寄せられたサイバー犯罪関連の相談件数は4872件となった。前年の5043件よりわずかに減少したが、インターネットに関連した詐欺・悪質商法の相談などが増加しており、県警本部は「依然として高水準で推移しており注意が必要」と呼びかけている。同本部が13日、定例記者懇談会で発表した。 近年のサイバー犯罪関連の相談件数の推移は【グラフ】の通り。種類別では、「詐欺・悪質商法」が最多の2125件となり、前年より3割近く増えた。パソコンやスマートフォンの復旧費などをだまし取ろうとするサポート詐欺関連の増加が顕著という。 次いで「迷惑メールやスパムメール」が1208件で前年と横ばいだった。ただ、金融機関を装った偽のメールなどで個人情報をだまし取り、インターネットバンキングから不正に送金する事案の被害は24件となり、前年の3件から大幅に増えた。被害額も約1700万円に上っており、全国的に増えている手口として注意するよう訴えている。一方、昨年のサイバー犯罪の摘発は詐欺などを中心に171件、108人となった。
県警本部は今年度立ち上げたサイバー犯罪対策課を中心に引き続きの取り締まり徹底と実態解明などを進める。企業向けセミナーの開催、手口や予防策の広報啓発活動なども取り組む方針。