「離党勧告」塩谷氏“再審査請求”を検討 岸田首相の“処分なし”に不満
日テレNEWS NNN
派閥の裏金事件を受け、4日に自民党は39人の処分を決めましたが、党内からは早くも不満の声があがっています。「離党勧告」の処分を受けた塩谷氏は5日、処分を不服として「再審査」の請求を検討すると明らかにしました。
5日の国会。いわゆる“裏金事件”で今回、最も重い「離党勧告」処分を受けた世耕議員は、4日夜のうちに自民党を離党しましたが、議場では終始笑顔でした。4日の会見では「政治的責任をとる決断をした。ほかの議員の処分は全く意識していない」と話していました。 一方、笑顔ではないのが同じく「離党勧告」処分となった塩谷議員です。処分の前には弁明書を提出。決め方が「独裁的・専制的」と抗議した上で、「岸田首相の道義的、政治的責任も問われるべき」と訴えていました。
その塩谷氏にXで呼びかけたのが、立憲民主党の小沢一郎議員です。「完全な生けにえ。全ては政権維持のため。これを機に全て暴露されてはどうか?」と投稿しました。 公然と岸田首相への不快感をあらわにしている塩谷氏は、5日午後2時半から会見を行いました。 「離党勧告」 塩谷立議員 「処分決定の通知をいただいた中、そして総理・幹事長の発言の中で事実誤認のような所があったので、これについては今後手続きに基づいて、いわゆる再審請求という形で提出することを検討していきたい」 塩谷氏は、来週13日までに再審査の請求を行うか検討する考えを示しました。
岸田首相への処分がなかった点については… 「離党勧告」 塩谷立議員 「処分の対象として、どうして外れたのかなという思いはあります。派閥の長であり総裁であり、そういう立場もありますし、政治不信を招いた党全体の責任だということもおっしゃっているわけですから、そういう意味では何らかの形で総理総裁の責任というのはあると思います」 淡々と話す塩谷氏。しかし、心情が表情に表れたように見えた場面もありました。 ――総裁選で支持をされまして、政権発足後も支えてきたと思う。今、総理に対してどういう思いか? 「離党勧告」 塩谷立議員 「残念な思いというか、一言あるかなと。“自民党の窮状であってやむをえず処分するんだ”と。そういう言葉があれば『はい分かりました』と言ったかも」 自民党内の閣僚経験者からは「処分を受けた人が執行部の言うことを聞けないと言うのだから、党は崩壊している」との声も聞かれました。 処分でより鮮明になった求心力の低下。岸田首相にとって難しい党運営が続きます。