BE:FIRST LEO、矢吹奈子とのトークから見えたもの 韓国での活動への共感と聞き手としての能力
毎週BE:FIRSTのメンバー2人がパーソナリティを務めているラジオ番組、『Amazon Music MILLION BILLION』(J-WAVE)。月替わりでメンバーが今気になる音楽やカルチャーを深掘りする番組内コーナーの3月担当は、LEOだ。ゲストとして登場しているのは、HKT48、IZ*ONEの元メンバーで、幅広い活躍を見せている矢吹奈子。LEOと矢吹は『ラヴィット!』(TBS系)で度々共演しており、すでに関係性が構築されていたことも相まって、ほっこりするやり取りが繰り広げられている。そして、興味津々に矢吹の話に耳を傾けているLEOの姿からは、聞き手としての能力も見えてきた。 【画像】東京ドーム公演を実現したBE:FIRST 例えば3月2日放送回では、子役からHKT48、HKT48からIZ*ONEへ、矢吹がどういう想いで身を置いてきたのかが語られた。その話を「すごい!」「へぇ~!」など感情のこもった相槌を打ちながら聞き、プラスアルファの質問をしていくLEO。それによって話が広がっていただけではなく、話しやすい雰囲気づくりもされていたのではないだろうか。 続く3月9日放送回では、韓国でのアーティスト活動事情の話題へ。韓国では振り入れをしながら立ち位置を決めているという話の中で、LEOが「あぁ、何番に立ってくださいってのを」と話したことをきっかけに、矢吹は「そう、誰をここに置こうとか、その時(振り入れ時)に決めたりする」と続けていく。LEO自身、韓国で練習生をしていたことがあるため、矢吹の話がよりリスナーに伝わりやすいように補足を入れていくことで、より話の解像度が高くなっていた。
語り手がリラックスしてトークを展開できる雰囲気
さらに、共感できるからこそのLEOのリアクションもトークのスパイスに。韓国語がわからないまま渡韓した矢吹に、「コミュニケーションって苦労することも多かった? 俺は韓国語が全然わかんない状態で行ってたんで」「その時は大変だって感覚ありました? それとも、『しゃあないか』なのか」と質問。「私は全然楽しくて」という矢吹の回答に「まじ!?」と心底驚いたような反応をしてみせた。矢吹はIZ*ONEの練習日とHKT48の仕事が重なり、帰国することもあったそう。「(練習が遅れることで)焦ったりも?」という質問に「焦んなかったかもしんない」と返す矢吹に、LEOは「才能なんじゃない!?」とまたもや驚いたようなリアクションを取っていた。こうした素の感情が見えるLEOのリアクションは、話を盛り上げることに一役買っていると言えそうだ。 また、フランクな雰囲気を作り、トークが盛り上げられるのも才能の1つだ。3月16日放送回では、次に日本で流行るであろう韓国スイーツ「クルンジ」(クロワッサンを薄く伸ばして焼いた、ヌルンジ=おこげのような食感のお菓子)の話が上がる。「クルンジ」とは何かというクイズでは、矢吹からは「“ク”から始まる6文字の食べ物」とヒントが出された。すると、LEOは「くるまえび!」と回答。それを聞いた矢吹からは「まず6文字じゃない」とツッコまれ、和やかな空気ができあがっていた。 こうしてLEOのヒアリング能力を考えてみると、彼の人柄に依る部分が大きいことが見えてくる。誠実であろう人柄と優しさ、その場の空気を読めることなどから、語り手側もリラックスしてトークを展開できるのだろう。こうしたLEOの魅力が、今後も様々なコンテンツを通して知られていってほしい。
高橋梓