新型GLA180はメルセデス・ベンツのよさがギュッと凝縮されていたSUVだった!!! 599万円でも納得したワケとは
一部改良を受けたメルセデス・ベンツのコンパクトSUV「GL180」にサトータケシが乗った。好印象の理由とは? 【写真を見る】新型GLA180などの詳細はこちら(31枚)
メルセデス・ベンツ一家の血統をきちんと受け継ぐ
メルセデス・ベンツのコンパクトSUV、GLAに改良が施された。日本仕様のGLAは、1.4リッターの直列4気筒ガソリンターボを積むGLA180(前輪駆動)と、2.0リッターの直列4気筒ディーゼルターボ搭載のGLA 200 d 4MATIC(4輪駆動)の2グレードで展開する。今回は、前者のガソリンターボエンジン搭載モデルに試乗した。 細かいことは後で書くけれど、乗った瞬間に感じたのは、上級モデルと遜色ないじゃないか、ということだった。「ふんわり」と「まったり」がいい感じでブレンドされた乗り心地、滑らかに回転を上げつつドライバーが願った通りのパワーを提供してくれるパワートレイン。気はやさしくて力持ち、足柄山の金太郎のようなキャラは、ここ最近のメルセデスのどのモデルにも共通するものだった。 GLAの「GL」は、メルセデスのSUVであることを示す。末尾の「A」はAクラス相当を意味するから、GLAはSUVの「Aクラス」、つまり「Gクラス」を頂点とする同社のSUVの末っ子ということになる。末っ子はサイズこそ小さいものの、メルセデス・ベンツ一家の血統をきちんと受け継いでいた。 メルセデスにしろBMWにしろ、ドイツの高級車メーカーはコンパクトカーから大型車まで、一気通貫するテイストがあった。技術の進歩とは素晴らしいもので、最近は一気通貫するテイストはそのままに、上下の質感の差が小さくなっているように感じる。初代Aクラスが登場した1997年は、Aクラスと「Sクラス」ではかなりの違いがあったけれど、2023年においてはAとSの差がギュッと詰まっている。 こうして見ると、メルセデス・ベンツはつけ麺化していると言えないだろうか。つけ麺の世界では、麺少なめ(麺量200グラム)、並盛(麺量300グラム)、大盛り(麺量400グラム)をお腹の空き具合によって選ぶ。でも、どれを選んでも麺とつけ汁の味は変わらない。 メルセデスも、こうなりつつある。GLAとGLSでは、大きさは違うけれど味はおなじ、というように。あとは好みに応じてチャーシューや味玉といった贅沢なトッピングをくわえたり、刺激の強い激辛のAMGを選んだりする。