驚きの”大出世”…テスト生から這い上がった大物(5)ドラフト外から”世界一”へ
プロ野球の世界では、ドラフト上位指名で入団した選手は、特に将来を期待されている。一方で、ドラフト外のテスト生として入団し、一流選手にまで這い上がった選手も存在する。そこで今回は、テスト生から主力として活躍した、または活躍している選手を紹介する。
栗山英樹
出身:東京都 投打:右投両打 身長/体重:174cm/72kg 生年月日:1961年4月26日 ドラフト:1983年ドラフト外 侍ジャパンの監督として、2023年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)でチームを世界一に導いた栗山英樹。ゴールデン・グラブ賞の受賞経験がある栗山も、テスト生から這い上がった選手だ。 創価高校では主将を務めながら、エースとしても活躍。だが、甲子園に出場することはなく東京学芸大学に進学した。教員を目指すための進学だったものの、野球部に入部した栗山は大学で活躍を見せる。投手では25勝8敗、打者では打率.389という通算成績を残し、打者としてプロの世界を目指すことに。 西武ライオンズと大洋ホエールズの入団テストは不合格。ヤクルトスワローズのテストを受け、ドラフト外でプロ入りとなった栗山だが、1年目・2年目は思うような成績を残せなかった。それでも3年目(1986年)は規定打席未満(258打席)ながら.301を記録。 スイッチヒッターへの転向やメニエール病の発症など、さまざまな挑戦や苦難を乗り越え、1989年に初の規定打席到達。37犠打を挙げるなど、2番打者として活躍した。選手生活は7年で幕を閉じたものの、選手ではない形で今後も野球界に貢献し続けるはずだ。
ベースボールチャンネル編集部