冬の異変…ドカ雪、ホワイトアウト 「レイク・エフェクト」で突然の大雪 米国
日本では今週末、強い寒気が流れ込み、北日本を中心に真冬の寒さとなる見込みとなっている。海外でも、アメリカ・ニューヨーク州では大雪による「非常事態宣言」が出されるなど、各地で異例ともいえる大雪や大雨の被害が続出している。 【画像】タイでは洪水…救助隊が赤ちゃんを抱き、足すべらせないよう慎重に移動
■アメリカでは「レイク・エフェクト」で突然の大雪
撮影者 「車が雪に埋もれている」 降り積もった雪に覆われた車。先月29日、アメリカ・ペンシルベニア州ではあたり一面が真っ白に。 ペンシルベニア州 エリー郡の幹部 「家の中で安全を確保して、移動は必要な場合のみにして下さい」 郡の幹部によると、今シーズン初の大雪で除雪が間に合わず、交通がまひしたという。 突然の大雪をもたらした原因、それは「レイク・エフェクト」だ。 「レイク・エフェクト」とは、五大湖に流れ込んだ冷たい空気が湖の水で温められ水蒸気を伴って上昇。発達した雪雲によって大雪となる現象。 撮影者 「みなさん、おはようございます。これはレイク・エフェクトの影響です」 「レイク・エフェクトの雪です」 住民 「きのうは4時間、きょうは1時間雪かきをしたよ」 ニューヨーク州ではホワイトアウトが発生。大雪の影響で11の地域に非常事態宣言が出される事態となった。
■トルコ…猛吹雪の山中で凍える女性
大雪の被害はアジアとヨーロッパにまたがるトルコでも。11月の大雪は30年ぶりで、車は立ち往生し、懸命な救出活動が行われた。 山の中では凍える女性の姿が…。 救助隊員 「さぁ行こう。落ち着いて落ち着いて」 女性 「私の子ヒツジなの」 救助隊員 「分かった、大丈夫。捕まえるよ」 夫と帰宅中、吹雪で道に迷い連絡が取れなくなっていた女性。連れていた子ヒツジを抱いて寒さをしのいでいたという。 女性 「この子も私たちの家族なの」 女性は子ヒツジのほか、ニワトリも抱きかかえていて、近くにいた夫も無事救助されたという。
■韓国・中国 記録的大雪 救急車も立ち往生
記録的な大雪は、韓国でも見られた。 ソウル市民 「初雪がこれほど積もるのを見たのは初めてで驚きました。異常気象としか考えられません」 11月としては117年ぶりの大雪となった韓国。ソウル市内は20センチ前後の積雪となり、各地で交通に乱れが生じた。 韓国北部の原州市では、車53台が絡む玉突き事故が発生。路面凍結によるスリップが原因とみられ、少なくとも11人がけがをした。 隣の中国でも雪が猛威を振るっていた。凍った地面を、車体が横を向いたままツルツルと滑っていく。その横では子どもたちも次々に足をとられ、雪道を滑っていく。 病院のすぐそばまで来た救急車が、雪で立ち往生する事態に。隊員たちが懸命に押すも、一向に進まず。 撮影者 「ダメみたいだね、患者を人力で運んでいくようだ」 救急車での移動をあきらめ、患者を担架に移し、急いで病院へ向かった。 中国北部では大規模な雪崩が発生。 撮影者 「ここまで来ないよね?」 撮影された映像には、迫りくる雪崩から必死に逃げる人たちの姿が捉えられていた。雪崩は1分足らずで谷全体を飲み込んだという。