スバルとマツダ、スーパー耐久でCFRPの再生利用で協力
スーパー耐久シリーズに参戦するスバルとマツダは、炭素繊維強化樹脂(CFRP)の再生利用で協力すると発表した。スバルの「航空宇宙カンパニー」から出る廃CFRPを再生し、マツダの競技車両に用いる。2024年シーズンでまずボンネットに導入し、採用部品を順次、増やしていく。 航空機はCFRPを多用するが、使用面積が大きいこともあり端材が多く出る。端材はこれまで埋め立てもしくは焼却するしかなかったが、スバルは炭素繊維に樹脂を浸み込ませた「プリプレグ」を熱処理して再利用する技術を21年末に確立。22年からスーパー耐久に出場する「BRZ」のボンネットやアンダーカバーに採用し始めた。 今回、マツダはスバルの再生炭素繊維を活用したボンネットを11月のスーパー耐久最終戦に参戦する「マツダ3」に採用する。成形にはマツダが技術協力し「オートクレーブ成形」を採用する。25年シーズンに向けフロントやリアのバンパー、フロントフェンダーなどを開発する。 スーパー耐久シリーズにはマツダやスバルのほかトヨタなど5社の自動車メーカーが参戦しており、メーカーの枠組みを超えてレース活動の課題について話し合う「S耐ワイガヤクラブ」を開催している。マツダの前田育男エグゼクティブフェローは「ワイガヤでいろいろ課題について話しているが、実際の形になるのは初めて」と取り組みの手ごたえを語った。