廃業危機が良いチャンスに…コロナ禍は「すごーく硬いバネ」日用品創作楽器の演奏ユニット『kajii』の今
愛知県大治町の「kajii(カジー)」は、日用品を楽器にして演奏する男性2人組のユニットです。コロナ禍で活動を封じられ、1人がうつ病を患うなど、存続の危機に見舞われたこともありました。 【動画で見る】廃業危機が良いチャンスに…コロナ禍は「すごーく硬いバネ」日用品創作楽器の演奏ユニット『kajii』の今 そして今、コロナが収まってきた中で、彼らの活動にも変化が生まれていました。
ペットボトルに…。
牛乳パックまで。
音さえ出すことができれば、どんなものでも楽器にしてしまう2人組のユニット「kajii(カジー)」。
愛知県大治町を拠点に活動する、プロのミュージシャンです。
アフロヘアーがトレードマークの「クマーマ」さんと…。
“モノ作り”が得意な「創(そう)」さん。
2023年は結成して10年になる記念すべき年ですが、これまでに一度存続の危機を迎えていました。 クマーマさん(2021年取材時): 「これが2020年の手帳なんですけど、バツが打ってある日が(コンサートが)なくなっちゃったところ。ぐちゃぐちゃですね」
2人の生きがいであり、生活の糧でもあった“コンサート”が、新型コロナウイルスに奪われました。そしてパンデミックは2人の心にも襲いかかりました。 クマーマさん(2021年取材時): 「実は僕自身がうつ病になっちゃって、今は薬を飲んでいるんですけど」
人を楽しませることが好きだというクマーマさんだからこそ苦しんできた、コロナ禍の3年間。 コロナが5類指定となった2023年5月、再び工房をたずねました。この日も2人は楽器作りをしていましたが、クマーマさんの体調は…。
クマーマさん: 「体調は回復傾向にあって、日によってやる気が出ない時があるんですよ、全然。その時に無理して何かやろうとすると、また落ちていくっていう傾向にあるので、最近はダメだなと思ったら何もしないという作戦をとって。あがかない」 創さん: 「リアルに廃業の危機だったので、もうやっていけないのかなという絶望感がしばらくあって。その間に新しい楽器が作れたので、マイナスばかりではなかった」