松下洸平“椿”と神尾楓珠“紅葉”の「耳を貸してほしい」に感動の声続出<いちばんすきな花>
多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠が“クアトロ主演”を務めるドラマ「いちばんすきな花」(毎週木曜夜10:00-10:54、フジテレビ系) 。11月9日放送の第5話もSNSで日本&世界トレンド1位になる反響を呼んだ。そのなかで注目された一つが、椿(松下)と紅葉(神尾)のやりとりだ。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】椿(松下洸平)の家の階段にちょこんと座るゆくえ(多部未華子)と夜々(今田美桜) ■紅葉が無意識に向かった先は… 社会現象にもなったといわれる2022年10月期のドラマ「silent」(フジテレビ系)のプロデューサー・村瀬健氏と脚本家・生方美久氏が再びタッグを組んだ本作。「男女の間に友情は成立するのか?」という永遠の命題をテーマに、違う人生を歩んできた4人の男女が紡ぎ出す“友情”と“恋愛”、そしてそこで生まれるそのどちらとも違う“感情”を描く。 学習塾の講師をしている34歳の潮ゆくえを多部、出版社に勤める36歳の春木椿を松下、美容師で26歳の深雪夜々を今田、コンビニで働きながらイラストレーターを夢見る27歳の佐藤紅葉を神尾が演じる。 第5話で、高校時代の友人に見せた優しさは、優しい“ふり”だったと本人に打ち明けた紅葉。悲しく、残酷な再会となってしまったあと、泣きながら無意識のうちに向かっていたのは椿の家だった。 ■紅葉への椿の言葉が胸を打つ 「間違った」。そう言って帰ろうとしたとき、紅葉のスマホに椿から着信が。「今日、うち来れる?」という誘いに、「もう来てます」と答える紅葉。そして「なんか、耳貸してほしくて」と涙声で告げた。 椿は家の中で待っているように言い、さらに帰路を急ぎつつ「駅までもうちょっとあるから耳貸せるよ」と促した。 「椿さんって、死にたいなってとき、誰かに言えます?死にたいっていうか…おなか痛いみたいなことです」と、ぽつりぽつりと語り始める紅葉。友だちは多いけれど、それは表面的で、本音や弱い部分を打ち明けられる友だちはいなかった。ただ、椿の家の前住人だった知り合いだけは、そういうのを言える人で、聞いてくれる人だったのだという。 けれども、今は椿に話せているとも。すると「うん、よかった。話す人いて」と椿。そして「おなか痛いとき、『おなか痛い』って言っても治んないけど、痛いのは変わんないけど、紅葉くんはいまおなか痛いんだって分かってたい人はいて、分かってる人がいるとちょっとだけマシみたいなことはあるから」と言った。 ■“耳を貸し合う”椿と紅葉、ゆくえと夜々も交えてさらに関係を深める 椿にとっても紅葉は“話せる人”になっていた。出会う前は、喫煙者ではないのに喫煙所に出向いて、2度と会わない人に仕事の愚痴を言っていた椿。第5話の序盤では、喫煙所にいったんは向かった椿が思い直して紅葉に電話をし、「別に何も用事とかなくて、ちょっと耳貸してほしいだけなんだけど」と話し始め、紅葉は夜々と一緒にカフェにいたのに1人外に出て長い時間“耳を貸して”あげていた。 耳を貸してほしいときに貸してくれる人がいる。おなかが痛い=心が痛いことを少しでも分かってくれる人がいることは、生きているうえでなんと心強いことだろう。 視聴者からは「耳貸して欲しいんだけどっていいフレーズだな」「椿と紅葉の耳の借りっこがなんかよかったなあ」「こんな仲間、友だち、いいなぁ」「耳貸してくれる人がほしいし、誰かのそういう存在になりたい」「椿さんの耳借りたい」など大反響があった。 紅葉は椿とちゃんと“友だち”としてつながっている。椿の家から「お邪魔しました」と帰るときに椿の「またおいで~」に対し、再会した高校時代の友人はまた会うか分からない「バイバイ」だったのはちょっと切ない。けれど、椿家で集まったとき用に色違いのマグカップをそろえて、好きな色、似合う色を考えてくれて、でもちゃんと選ばせてくれる、ゆくえや夜々も友だちとしてしっかり寄り添ってくれている。「○○して」「○○でいい?」に無理して「いいよ」と合わせなくてもいいのだ。 そんな友情を築いている4人だが、違う感情も動き始めている。夜々は紅葉がゆくえのことを幼なじみでも友だちでもない「好き」なのではと指摘し、夜々は椿から紅葉に「耳貸して」と連絡あったのに自分にはなくてちょっと嫉妬したような表情や、コンビニにアイスを買いに出かけたときに「今度は4人で来ようか」という椿の言葉にちょっと複雑そうな、寂しそうな表情だった。 「男女の間に友情は成立するのか?」という永遠の命題がどう描かれていくのか、楽しみだ。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部