あぁ守乱 阪神・渡辺が2失策 「申し訳ない」12球団ワースト44失策
(セ・リーグ、阪神2-5DeNA、10回戦、阪神5勝4敗1分、22日、甲子園)守乱の虎がまた顔をのぞかせた。味方であるはずの野手がまた足を引っ張った。失策数は12球団ワースト。逆転弾につながる痛恨のミスを喫した阪神・渡辺諒内野手(29)は猛省するしかなかった。 「捕らなくちゃいけないバウンドでしたし、バウンドどうこうよりも、アウトにできる球だった。アウトにできなかったというのが課題ですし、本当に申し訳ないなという気持ちだけです」 雨が降り始めた甲子園が悲鳴に包まれた。大山の先制弾が飛び出した直後の三回。1死から東の打球が三塁を襲った。ほぼ正面。しかし、黒土で不規則なバウンドをした打球を渡辺は後逸してしまう。場内に飛び交った虎党の怒号。不穏な空気が包む中、2死一、二塁にこぎつけた先発・伊藤将がオースティンに逆転3ランを浴びた。 渡辺は一回にも後逸を喫しており、1試合2失策。三塁での先発は14日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)以来、甲子園での三塁守備は6日の楽天戦以来だったが、本拠地とする以上、対応するしかない。八回には一塁・大山も失策を記録し、阪神は今季44失策で12球団ワーストとなった。 日本一に輝いた昨季も85失策で6年連続のリーグワースト。岡田監督も就任当初から守りの野球を掲げており、守備は虎の長年の課題だ。だからこそ、この日のような勝敗につながる守乱はいただけない。もちろん、渡辺もそのことは理解している。 「試合でしか(ミスを)取り返すところはない。本当に取り返せるように頑張りたい」 守乱の虎が生まれ変わる日を、ファンも今か今かと待っている。(原田遼太郎) ★岡田監督は大山の失策かばう 今季2度目の1試合3失策以上を喫した阪神だが、岡田監督は大山の失策に関してはかばった。「ゴロ飛んだら、全部エラーやな。ええ? 記録員も」。八回1死で森敬が放った打球は一塁ベース付近でイレギュラーバウンドしたこともあって大山がファンブル。「H」ランプがともってもおかしくないプレーだった。