【毎日書評】なぜ転職先は年収で選ばないほうがいいのか?転職を考えるなら「26歳」がベストな理由
35歳までに、いかにスキルを磨けるかが勝負
終身雇用はもはや過去のものとなりましたが、その反面で「転職」を意識する人の数は増加しています。当然のことながら転職する理由の大半は、「よりよい条件の仕事を探す」こと。つまり転職は、自分を磨くための手段であるわけです。 でも、具体的には、いつ、どのタイミングで転職をすればいいのでしょうか? このことを考えるうえで参考にしたいのは、転職市場でよくいわれる「35歳の壁」。20代から30代前半までは転職をするチャンスが豊富にあるのに対し、35歳からはそのチャンスが大きく減るというわけです。 その理由としては、雇用する側にとっても、年齢と経験から、その転職者を受け入れるリスクが高いことや、そういう人を受け入れるポジションが社内に少ないことが挙げられます。 つまり、35歳までが転職のラストチャンスだということです。(203~204ページより) とはいえ、優秀な人にとってはさほど影響がないのも事実であるようです。優秀な人材であれば、何歳になっても転職することはできるということ。そのため「35歳まであと10年」というタイミングにある26歳の時点で、ある程度のキャリアを考慮したうえで早めに準備しておくことが必要となるわけです。 あるいは35歳を超えても転職の選択肢を残しておけるように、早いうちからスキルを磨いておくことも不可欠。準備期間のあるうちに、できる準備をしておくべきなのでしょう。 転職のタイミングとしては「この会社で働いている未来の自分をイメージできなかったとき」をひとつの判断材料としてください。 年収などの条件で決めるとほぼ失敗します。お金のことで釣るしかない企業は、そういう社員たちが集まってしまうからです。 お金は最低条件だけを頭に入れて、転職を判断する際には、仕事をする環境や今後の伸び代など、お金以外の部分をこだわるようにしましょう。 そして、それらの条件がいまの会社を上まわったときだけにしましょう。(204~205ページより) つまり転職のいいところは、いまの仕事と比較しながら、次の仕事や会社を決められるところ。だからこそ、じっくりと考え、年齢やキャリアのことも踏まえながら選択するべきだということです。(202ページより) お金について考えることは、人生を考えるということ。著者はそう記しています。26歳でお金のことを考えておくと、その後の人生がとても楽に、楽しく、幸せなものになるとも。精神的に余裕のある人生を送ってくためにも、そうした考え方に基づいた本書を参考にしてみるべきかもしれません。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: すばる舎
印南敦史