ロサンゼルス五輪王者のレスラー・富山英明を追ったドキュメンタリーが公開
1984年ロサンゼルス五輪のレスリング57kg級金メダリスト・富山英明を追った長編ドキュメンタリー「夢を喰(くら)う THE WRESTLER」が、7月6日から19日まで東京・K's cinemaで上映されるとわかった。 【動画】「夢を喰う THE WRESTLER」予告編はこちら 1978年と翌年の世界選手権を連覇した経験もある富山は、現役引退後に母校の日本大学レスリング部で後進を指導しながら、五輪代表のコーチや監督として日本のメダル獲得にも貢献。2021年10月に日本レスリング協会の会長に就任した。彼が引退後につづった自叙伝「夢を喰う」を原案とする本作では、一瞬で決まる勝負の世界に生きる富山の姿が映し出される。 監督は藤森圭太郎が務め、2015年から8年の歳月をかけて本作を製作。負けることを許されない宿命を背負った者の苦悩と、どんなに望んでも勝てない者の苦悩の両方を理解している富山の表情から、“人は人生に何を求め、何を遺そうとしているのか”という命題に向き合った。YouTubeでは予告編が公開中。なおスポーツ界の著名人からもコメントが到着し、元サッカー日本代表の岡田武史は「この映画は金メダリストのヒーロー物語ではなく、彼の人間そのもの、生き様を描き出している」と称賛している。 「夢を喰う THE WRESTLER」は東京での上映以降、全国で順次公開される予定。 ■ 岡田武史 コメント 勝負の厳しさと共に、異なる者を受け入れる彼の包容力のお陰で、 メダルも何も取ったことのない私も仲間に入れてもらった。 この映画は金メダリストのヒーロー物語ではなく、彼の人間そのもの、生き様を描き出している。 ■ 瀬古利彦 コメント こんなにレスリングに愛された男はいない。 目標のために夢を追いかけ、努力と忍耐で夢を喰らってきた。現役、指導者として現場主義を貫いた。 レスリング界、スポーツ界の夢をもう一度喰らってほしい。 ■ ダルビッシュ聖子 コメント 私が19歳で世界女王となり、喜びから48時間も経たないうちに、実の母親の死に直面し、夢実現から真っ逆さまに落ちた時。 寮から夜逃げ同然で逃げ出した。 その私を引き戻してくれたのが、この富山監督だった事を今納得した。