3か月予報 この夏も猛暑 7月~高温 梅雨明け前から熱中症警戒 9月も残暑長引く
西日本を中心に梅雨末期の大雨に警戒
今年は梅雨入りが全国的に平年よりも大幅に遅くなりました。 この先は太平洋高気圧が強まる傾向にあるため、梅雨明けが大幅に遅れるということはなさそうです。7月に入ると同時に、梅雨前線は本州の日本海側まで押し上げられるでしょう。 この先の降水量を月別に見ると、7月は九州北部や中国地方で平年並みか平年よりも多い見込みです。雨の降り方には十分ご注意ください。 8月、9月は全国的に降水量は平年並みでしょう。梅雨明け後は盛夏を迎えるとともに、台風が襲来しやすい時期に入ります。雨の情報はしっかりと確認して、大雨に備えてください。 【北日本】北海道・東北 【東日本】関東甲信・北陸・東海 【西日本】近畿・中国・四国・九州北部・九州南部 【沖縄・奄美】奄美地方・沖縄地方
ラニーニャ現象とは?
「ラニーニャ現象」が発生するのは、太平洋赤道域です。このあたりは貿易風と呼ばれる東風が吹いているため、通常、暖かい海水は西側のインドネシア付近に吹き寄せられる一方、東側の南米沖では、海の深い所から冷たい海水がわき上がっています。 ただ、何らかの原因で東風が強まると、西側の暖かい海水が厚く蓄積するとともに、東側にわき上がる冷たい海水の勢いが強まり、南米沖の海面水温が通常より低くなります。このように、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて、海面水温が平年より低くなり、その状態が1年程度続く現象を「ラニーニャ現象」と呼びます。 (「ラニーニャ(La Niña)」とは、スペイン語で女の子という意味で、「神の子キリスト」を意味する「エルニーニョ」の反対現象ということから名づけられました。) 「ラニーニャ現象」は海で起こる現象ですが、発生すると大気にも影響を及ぼし、世界各地で気圧配置などがいつもとは違った状態になります。雨や雪の降りやすい場所や、風の吹き方、気温などが変わってくるのです。 ラニーニャ現象が発生すると、日本付近では、夏は厳しい暑さになる日が多く、猛暑となる傾向があります。
日本気象協会 本社 石榑 亜紀子