「自分が描く理想に近づけられるような打席を増やしていきたい」カープ・田村俊介の今
日々一軍を目指し汗を流すカープの若手選手たち。ここでは、2021年ドラフト4位で入団し、今年3月には侍JAPANにも選出された田村俊介の声をお届けする。春季キャンプからその打撃力で注目を集め、4番候補としての呼び声も高いプロ3年目外野手が目指す『理想の打撃』とは。 【写真】支配下登録を目指すカープのルーキー・杉田健 プロ3年目にして、初の開幕一軍入り、開幕スタメン。間違いなく春先からの期待度は抜群だった。しかし、一軍では思うような結果を残せず、二軍で奮闘する日々が続く。 「打席の中での気持ち悪さが自分の中にあって、ずっとそれを克服しないといけないと思って練習しています」と現在の思いを口にした。 5月上旬に二軍に降格すると、その後は売りである打撃面で思うような結果を残すことが出来ない日々が続いた。守備・走塁面を担当する廣瀬純コーチは現状の田村の姿を見て「周りの評価が先行してしまっているので、本人も何とかしたいという焦りもあると思います。現状をしっかり見つめ、1つひとつクリアすることが大事」と語る。田村は技術と同時に考え方の修正にも必死に取り組んでいる。 「いろんな事を一気にやろうとしすぎて、何をすれば良いか分からなくなってしまってるというか、考えがグチャグチャになってしまっている部分があります。そこは自分の中で整理していかないといけないと思っています」 6月1日のウエスタン・リーグ オリックス戦では、待望の今季初本塁打を放つなど、打撃面でも復調の兆しは見えてきた。「あのホームランも自分の中では納得できていなくて、たまたま出たという形でした。もっと良い自分の理想に近づけるような打撃というか、打球方向であったり、自分が描く理想に近づけられるような打席を増やしていきたいです」。 一軍の舞台で結果を残すべく、背番号60は一心不乱にバットを振り続ける。
広島アスリートマガジン編集部