兄の無罪を信じ長生き誓う、東海テレビのドキュメンタリー「いもうとの時間」予告
東海テレビが製作したドキュメンタリー映画「いもうとの時間」の予告編がYouTubeで公開された。 【動画】ドキュメンタリー「いもうとの時間」予告編はこちら 1961年に、ぶどう酒を飲んだ女性5人が死亡した名張毒ぶどう酒事件。犯人とされたのは当時35歳の奥西勝だったが、客観的証拠はなく、あるのは自白調書のみだった。一審判決では無罪を勝ち取ったが、二審で死刑判決が言い渡される。無実を訴え続けるも、奥西は89歳で獄中死。再審請求を引き継いだ妹・岡美代子は弁護団を結成し新証拠を出し続けるが再審の扉は開かず、棄却され続けた月日は半世紀に及ぶ。再審請求は配偶者や直系の親族及び兄弟姉妹しかできないことから、現在94歳の美代子がいなくなれば事件は闇のかなたに消えてしまう。本作では、兄の無罪を信じて長生きを誓う“いもうとの時間”が映し出されていく。 予告編には、兄に呼びかけるように美代子が墓前に座り、祈るさまを収録。さらに事件当時の映像や、美代子が「私の一生はもう、事件のことで……」とつぶやく姿が収められた。本編と同様に、仲代達矢がナレーションを担当。ジャーナリストの江川紹子は「人の命は無限ではない。残された時間は、どれほどだろうか。司法は、まるで“その時”が来るのを待っているかのようだ」とコメントを寄せている。 「いもうとの時間」は2025年1月4日より、東京・ポレポレ東中野、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次公開。鎌田麗香が監督、阿武野勝彦がプロデューサーを務める。 (c)東海テレビ放送