復活後3度目の酒造り 福島市産ユズ使用「ゆず酒」 南会津町の会津酒造、20日ごろ販売開始
福島市産のユズを使い、南会津町の会津酒造で醸造するゆず酒「YAMAWA YUZU LIQUEUR」の復活後、3度目の酒造りが始動した。28日、福島市でユズの収穫作業が行われた。ゆず酒は12月20日前後の販売開始を予定している。 福島市山口の農業安田和昭さん(73)方で実施した。会津酒造専務の渡部裕高さん(34)が訪れ、安田さんらととともにユズを摘み取った。今年は裏年に当たり、収量は少ないものの、実は大きく果汁がたっぷりだという。 南会津町の4蔵で造る日本酒は今年、国の地理的表示(GI)保護制度に登録された。認定を受けた会津酒造の「純米酒 会津」を使用し、ユズの果汁と混ぜる。果汁をふんだんに使うため、フレッシュな味わいが特徴。例年同様、375ミリリットル入りの瓶で出荷する。販売価格は調整中。 福島市のコラッセふくしま1階の県観光物産館や県内道の駅、南会津町内の酒店などで販売する。渡部さんは「お客さまから期待されている。今年もおいしいユズ酒に仕上げたい」と語った。
2011(平成23)年3月から福島市と南会津町の特産品のコラボ商品として販売される予定だったが、東京電力福島第1原発事故の影響で白紙になった。2022(令和4)3月に福島市産のユズの出荷制限が解除されたのを受け再び酒造りをスタートさせた。