「年末の予算編成前に退陣を」「負けた総理、辞めないのは憲政の王道外れる」 青山繁晴氏
「経緯について、総理はひとことも答えず、森山裕幹事長が紙を読んで説明した。ごまかしているというのではなかったと思うが、辻褄が合わず、理解できなかった。落選した人が一番疑問に思っているはずで、私は落選した候補者も総理に意見が言える機会をつくるように求めている」
■「都合のよい所取り」通用せず
ーー党の立て直しには、何が必要か
「政権を選択する選挙である総選挙に負けて総理総裁が辞めないというのは、憲政の〝王道〟から完全に外れており、民主主義のモラルを破壊することになると思う。そこを有耶無耶にしたまま何か言っても説得力がないだろう。新しい総理を選んだ後は、安定した政権をつくるために部分連合ではなく、国民民主党に連立政権を持ち掛けるべきだ」
「都合よく自公で政権を握り、国民民主の政策を入れて権力だけを保持していくというのは無理がある。一方、衆院では予算委員長と憲法審査会長、法務委員長を立憲民主党に渡してしまう。家全体が壊れようとしているのにガムテープで補修しているような感じだ。米国ではトランプ前大統領の返り咲きが決まった。外交でも同じことで、保身のために都合の良いところを取っていこうとすると大きな失敗をしてしまうのでは、と懸念している」
ーー前回の総裁選では出馬を模索したが、石破首相が補正予算成立後に辞めた場合は、総裁選に出馬するのか
「その時に何が正しいかを考える。私は前回、推薦人を集めきれなかった。3年後の総裁選に出るとは言ったが、緊急の場合にどうするかというのは別の話だ」
ーー青山さんの議員としての活動は、これまで通りか
「私は主権者のために行動してきたし、これからもそうしていく。献金も受けないしパーティも開かない。支持団体も後援会もつくらない。「護る会(代表を務める『日本の尊厳と国益を護る会』)」の活動ももちろんやっていく。これまで以上に大きな責任を引き受け、既得権益と戦っていこうと思っている。まだ具体的には言えないが、新たな活動についても準備している」(聞き手 高橋寛次)