◇高校野球　春季九州大会第6日　（2024年4月26日　佐賀県立） 　準決勝2試合が行われ、神村学園（鹿児島）と明豊（大分）が決勝に進んだ。神村学園は唐津商（佐賀）に延長10回タイブレークの末、2―1でサヨナラ勝ち。4番・正林輝大外野手（3年）が中前へ適時打を放ち、試合を決めた。明豊は鹿児島実に5―3で競り勝った。27日の決勝で神村学園は4季ぶり5度目、明豊は9季ぶり3度目の優勝を目指す。 　息詰まる投手戦に終止符を打ったのは神村学園の頼れる4番・正林だった。1―1の延長10回2死満塁。ここまで苦しめられた唐津商の木本夢翔（2年）の直球を中前に運んだ。右拳を掲げて静かに喜び「投手の足元へ打ちにいけた」と納得の表情を浮かべた。 　昨夏の甲子園4強の主力が残る強力打線は打たせて取る相手エースの投球術に苦戦した。正林も6、8回と大きな飛球を放つが、ひと伸び足りずともに右飛に倒れた。10回は「低い打球を意識した」と飛ばしたい欲を捨てたことが、結果につながった。 　決勝は同じく選抜に出場した明豊と対戦。今春の選抜で本塁打を打つなどチームを引っ張る正林は「チーム一丸で戦いたい」と闘志を燃やした。 　《大分・明豊は寺本が好リリーフ》大分・明豊は2番手で登板した2年生左腕・寺本悠真が6回1/31失点と好リリーフを見せた。2点リードの3回2死満塁から登板し、押し出し死球などで追い付かれたが、その後はストライク先行の投球で好投。8三振を奪った背番号10は「強気で攻められた」と冷静に振り返った。打線は同点の8回1死二塁で6番の的場航輝（3年）が右越えに勝ち越しの適時二塁打を放った。