中国・湖南省の開発チームが深海鉱物資源探査設備でブレークスルー
【東方新報】中国中部の湖南省(Hunan)の開発チームが、深海鉱物資源探査開発の設備と技術の分野で、画期的なブレークスルーを成し遂げた。そのハイライトは、世界初の「知能制御・電動式・深海採掘車両プラットフォーム」だ。 国営新華社通信の報道によると、開発チームは、深海3000-6000メートルの鉱物資源開発に焦点を当て、デジタルシミュレーション、完全電動、知能制御という三つの共通技術に依拠して、「深海における鉱物資源探査」と「収集・輸送」という二つの難題の克服に成功した。 このプロジェクトでは「多点移動式掘削・採取設備」など一連の新型設備が開発され、14の技術的ブレークスルーに成功している。また94件の特許が申請され、うち45件がすでに承認されている。 深海の採掘作業における主な制約点は、必要とされる設備・技術の一部がまだ未開発のままであったことだ。深海採掘では、環境保護の規制スタンダードが厳しく、すでに熟練している従来の陸上採掘設備や技術を、そのまま使用することができないからだ。 また、深海の高水圧、高い塩分濃度、複雑な海流が、鉱物の探査、採掘、収集、輸送などの作業に大きな影響を与えるため、深海の鉱物採掘専用機器の開発は、大きな課題を抱えていた。 今回のプロジェクトの第1段階では、主要な技術の研究とシステム・プロトタイプの開発およびその実地テストに重点が置かれた。 第2段階では、深海採掘のための様々なシステムと機器の統合テストと実証、システム全体のフィールドテスト、深海探査、採掘、収集、情報伝送を受け持つ個々の製品の全面的連結の構築に重点が置かれた。 そして最終的には深海鉱物資源の商業的利用の実現を目指すとしている。 プロジェクトは、湖南大学(Hunan University)と長沙鉱冶研究院が共同で主導し、パワーエレクトロニクスと制御技術の専門家である中国工程院の丁荣軍(Ding Rongjun)院士がプロジェクトリーダーを務めた。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。