A321XLR、7-9月期就航へ 11時間飛べる超長距離型
エアバスは現地時間2月15日、開発が進む小型機A321XLRについて、今年7-9月期(第3四半期)に就航する見通しを発表した。当初は今年4-6月期(第2四半期)の運航開始を計画していたが、3カ月程度ずれ込む見込み。 【写真】スマホで読み取れるA321XLRの機体にデザインしたQRコード エアバスによると、最初の顧客向けの機体が2023年12月に最終組立ラインに入ったという。 A321XLRは、A321neoの航続距離を延長した超長距離型で2019年6月にローンチ。XLR(Xtra Long Range)は「超長距離」を意味し、燃料タンクを増設することで単通路機では世界最長の航続距離4700海里(約8704キロ)を実現し、最大11時間飛行できる。エアバスによると、東京を起点とした場合、シドニーやデリーなどへ直行便を運航できるという。 最大離陸重量(MTOW)は101トン。メーカー標準座席数は2クラス180-220席、1クラスの場合は最大244席設定できる。座席当たりの燃費は、旧世代機と比べて30%改善される。 最初の機体は2022年5月に、独ハンブルクの塗装工場をロールアウト。同年6月にハンブルクで初飛行し、約4時間35分飛行した。2023年10月には、エアバスの従業員ら200人が搭乗した飛行試験を実施。QRコードを塗装したA321XLR(登録記号F-WWAB、MSN11080)で仏トゥールーズを発着し、欧州上空を6時間以上飛行した。
Yusuke KOHASE