イタリア家具の見本市でグランプリ獲得!3Dプリンターで廃棄素材をデザイン性高い家具や花瓶に再生 静岡
静岡市の企業が設計などに関わった3Dプリンターで作成した家具がデザインの本場イタリアでグランプリを獲得した。ロボットと3Dプリンターが合体したような機械だというがどんなマシーンなのか…そして開発者の思いとは。 イタリア家具の見本市・グランプリ獲得!3Dプリンターで廃棄素材をデザイン性高い家具や花瓶に再生 静岡
30分かけて完成したのはスマホを置くスタンド。さらに同じ機械からは植物と同化したような花瓶も作られた。 この3Dプリンターは捨てられたプラスチックなどを原材料として使用できる特殊なプリンターだ。
タイの首都バンコクにあるYN2-TECH。静岡市清水区の機械商社・中村機工の現地法人だ。
タイ語で社員と打ち合わせをするのは中村亮太 社長。 工作用機械の設計支援や販売などが主な事業だが、いま新たな取り組みを始めている。 それは特殊な3Dプリンターの開発だ。
デザイン性の高い製品作りが可能
中村社長は「成形機とロボットと3Dプリンターの合体したような機械になります」と説明してくれた。 コンセプトは捨てられたプラスチックのリサイクルを推し進めることだそうだ。
3Dプリンターの開発会社エクストラボールドが発案したアイデアを中村社長の会社が機材の調達や設計などを担って実現した。 ムラが出やすい廃プラスチックを加えた樹脂でもムラなく造形できるプリンターを開発した。
また、下の台座が動く特殊な構造を採用し、細かい動きを可能にすることでデザイン性の高い製品作りを可能にした。
茶葉や畳も再利用
さらに原料として食品の残りかすなども配合できるという。 こちらの花瓶には使用済みのお茶の葉が使われていて、製品からはお茶の香りがする。 「ほうじ茶のような香りがする」と記者が言うと、中村社長が「乾燥させたお茶っ葉が練り込まれています」と説明してくれた。
この3Dプリンターで作られた作品は世界で評価されつつある。 使わなくなった畳を細かくしてつくった原料。 緑の樹脂を重ねて完成したのは滑らかな曲線が特徴的なテーブルだ。