<熊本地震>緊急消防援助隊の大阪府大隊 交代要員282人出発
フェリーに乗船し被災地へ
<熊本地震>緊急消防援助隊の大阪府大隊 交代要員280人出発 THEPAGE大阪
熊本県などで相次いでいる地震を受け関西からも各方面で支援活動が続けられているが、被災地で人命救助などにあたる緊急消防援助隊大阪府大隊の交代派遣隊員が19日夜、大阪市住之江区の大阪南港コスモフェリーターミナルからフェリーに乗船し被災地に向かった。依然として余震を警戒しながら多くの人が避難する中、隊員たちはこれまで救助や復旧活動を行ってきた派遣隊員と交代し任務を行う。
府内一円の消防職員282人を新たに派遣
新たに派遣されたのは大阪市消防職員99人と、府内22消防本部職員183人の計282人。大阪府大隊に合流した隊員たちは、引き締まった表情で出発式に臨んだ。 その後、午後7時5分発の「フェリーさんふらわあ」に乗船。翌20日午前、別府へ到着した後、陸路で被災地へ向かう。バス、燃料補給車、物資搬送車計14台もフェリーに搭載された。 16日からいち早く被災地で活動する府域の緊急消防援助隊は79隊278人。新たに被災地に入る隊員たちは現地で活動してきた第1陣派遣隊員たちと交代し、人命救助などを任務を引き継ぎ、復旧活動にも従事する。第1陣派遣隊員たちは後日、「フェリーさんふらわあ」で帰阪。各消防本部で任務完了報告を行う。
避難所生活の長期化懸念も人命救助や復旧活動へ全力
出発式で代表隊員が「大阪府大隊これより、熊本へ向け、出発します」と力強く宣言。これを受け、大阪市消防幹部が「余震が続き予断を許さない中で、厳しい任務を遂行してもらう。大阪の隊員の誇りを持ち、被災された皆さんに勇気と希望を与えられるよう全力を尽くしてほしい」と激励した。隊員たちは残留隊員らの「気を付けてがんばれ」などの声に見送られながら、フェリーに乗り込んだ。 熊本地震は従来観測することのなかった発生パターンで、長期化の様相を呈し、現在も強い余震への警戒を呼びかけている。 一向に収まらない余震への不安から比較的安全な避難所に頼る被災者が少なくない。その結果、避難内での避難スペースや食料の不足を解消できないなどの混乱が続いている。 これからの救援活動は地震の動向に注意を払いながら、人命救助に加えて、避難生活の支援や復旧活動の展開へ移行していくことになりそうだ。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)