桂ざこばさん死去に桂福團治「今年の暮れには二人会をやろうと話してたところ」追悼
上方落語家の桂ざこば(本名・関口弘=せきぐち・ひろむ)さんが12日午前3時14分、ぜんそくのため、自宅で亡くなった。76歳だった。所属する米朝事務所が同日、発表した。 上方落語を支えてきたざこばさんに、松竹芸能に所属する落語家も事務所を通じて追悼コメントを寄せた。桂福團治は「ざこばちゃんは年は七才下ですけど、芸歴は三年の違いで、現役の上方落語家では私の次にキャリアの長い人でした。若い頃から兄弟分の間柄で、よく飲んで語り合ったもんです。お互いに泣きながら唄を歌ったこともありました。直情型の正義派で裏表の無いところが好きでした。今年の暮れには二人会をやろうと話してたところでしたから、残念でなりません。どうぞゆっくり休んでください。お疲れ様でした」(原文ママ)としのんだ。 笑福亭鶴光は「ざこば兄さんとは一門が違うのに、兄弟の様に仲良くしていただきました。これで兄貴と呼べる人が又亡くなり、寂しい限りです。あの世で大好きな米朝師匠とゆっくり落語談議をして下さい。お疲れ様でした。御冥福(めいふく)をお祈り致します」。四代目桂春團治は「ざこば兄さんとはお互い駆け出しの頃から連(つる)んでいて、出来事のネタはいっぱいありますがプライベートなハナシばかりで公には語れませんなぁ~。繁昌亭ができた時に上方落語協会へ戻ってくれと頼んだら、即米朝師匠に電話し了解をもらい復帰すると返答してくれました~嬉(うれ)しかったです…」と残念がった。 笑福亭松枝は「米朝一門でウチの師匠(6代目松鶴)が最も可愛がっていたのがざこば兄さんでした。ですから本当の弟弟子のように私を可愛がり叱って下さいました。合掌」。笑福亭枝鶴は「六代目枝鶴襲名の時に『キミの師匠はしーちゃんにぃちゃんて呼んでたけど、キミはしーちゃんでええやんな』ニコッと笑うて言うて頂きました。お疲れさまでございました」とコメントした。 桂福楽は「ざこば師匠がお作りになられた動楽亭で、十年以上に渡り毎月私の会を開催させていただいています。そのご縁で十周年記念の節目の会に特別ゲストでご出演して下さったり、全くの飛び入りでお顔を出していただいたこともありまして大変お世話になりました。実に繊細な優しい心をお持ちで、常に後輩への気配りをされている師匠でした。あまりにも突然の訃報に驚き、ショックを受けております。もっともっと色んなことを教えていただきたかったので大変残念な思いです。天国でゆっくりとお休みくださいませ。師匠、本当にありがとうございました」。笑福亭岐代松は「朝日放送テレビの『ざこば・鶴瓶 らくごのご』では、お囃子(はやし)で収録に参加さしていただきお世話になりました。心よりお悔やみ申し上げます」とそれぞれ追悼した。
報知新聞社