能登地震の対応検証、政府作業部会が報告書 災害関連死や孤立集落について議論
能登半島地震への対応を検証している政府作業部会(主査・福和伸夫名古屋大名誉教授)は21日、報告書をまとめた。同日の議論を踏まえ、細部を修正した上で近く公表する。報告書の内容は今後、南海トラフ巨大地震への対応見直しなどに反映される。 【地図でみる】M7.5級の地震活動が予想される活断層 作業部会は被災地が孤立しがちな半島の地理的特性や過疎地域である社会的特性を踏まえ、直接的被害への対応、自治体支援、避難所運営、物資調達などの項目について検討。被災自治体や関係機関、ボランティア団体や物流事業者などへのヒアリングを行った。 報告書では、避難生活中の災害関連死を防ぐ観点や孤立集落への支援などについて、現在取るべき対応と将来的な課題に分けて、検証結果とともに今後の対応策を示す。 政府は3~6月、能登半島地震への初期対応について、陸路が閉ざされた場合、自衛隊航空機による円滑な車両輸送を行えるよう関係機関が平時から訓練を行うなどの教訓をまとめた。さらに6月以降、外部有識者による作業部会を10回開き、自治体などの対応を含めた検証作業を進めた。