柚木麻子氏が映画「私にふさわしいホテル」劇中の舞台・山の上ホテルを明大が取得したことに喜び
作家の柚木麻子氏(43)が20日、東京・新宿ピカデリーで行われた、のん(31)主演映画「私にふさわしいホテル」(堤幸彦監督、12月27日公開)完成披露上映会に登壇。原作となった自身の小説で舞台として描き、撮影も行われ現在、休館中の山の上ホテルを、明大が15日に土地を含めて取得したと発表したことに触れ「買ってくれたのが大学で良かった」と歓迎した。 明大は15日に、1937年(昭12)の完成から86年を迎え、老朽化から今年2月に休館した、山の上ホテルが建設されている土地及び建物を「本年11月15日付で取得いたしました」と発表。同ホテルは川端康成、三島由紀夫、池波正太郎ら数多くの文豪が利用したことで知られ、柚木氏が同名の原作小説を執筆した際にも協力を受け物語の舞台にもなった。部屋のサイズに余裕がなく別場所での撮影も検討したが、23年10月に休館が発表されたことを受け、急きょ同11月に撮影を敢行。休館前に最後に撮影された貴重な作品となった。 明大は、公式サイトで「2031(令和13)年に本学は創立150周年を迎えます。その記念事業の一環として、本不動産を取得し再整備を実施します」と発表。「現状の外観を維持したまま必要な改修工事を施したうえで、専門業者と連携しホテル機能を継続させるとともに、学生支援、地域連携、社会連携の機能としても利活用ができるよう検討しており、本学の新たなシンボルとして継承していきます」とホテル機能を継続させた上で、大学のシンボルにする考えを示している。 柚木氏は「休館と聞いた時、作家が全員、クラファンするとか…と想像した。山の上ホテルは、ハッピーエンドが似合うので、歩道を見て良かったなと思うと思う。公開前に、言いニュースがあり幸先が良いなと」と笑みを浮かべた。