アスレティック・ビルバオは7日、FWベレンゲルとの契約延長を発表 [写真]=Getty Images

　アスレティック・ビルバオは7日、FWアレックス・ベレンゲルと2027年夏までの契約延長を発表した。 【公式発表】“ガバラ”の上で契約延長を締結したベレンゲル 　クラブ神話に登場する“青いはしけ船”の上で、ロス・レオネスの7番が新たな契りを交わした。スペイン北部・パンプローナ出身のベレンゲルは1995年7月4日生まれの現在29歳。一級品のキックと、2列目ならどこでもプレー可能な柔軟性を併せ持つアタッカーは、地元オサスナでプロキャリアを始めると、トリノを経て、2020年夏にアスレティック・ビルバオに加入。1年目からチームトップスコアラーとなった他、2019－20シーズンのコパ・デル・レイ（国王杯）のレバンテ戦、2021－22シーズンの国王杯のレアル・マドリード戦、2023－24シーズンのレアル・ソシエダ戦…と大一番でこそ自身の真価を発揮してきた。 　ここまでクラブ公式戦通算169試合に出場し28得点20アシストを記録しているベレンゲル。スーペルコパ・デ・エスパーニャに加えて、2023－24シーズンには2つ目のタイトルとなる国王杯優勝を成し遂げた。同大会で6試合に出場したベレンゲルは、アトレティコ・マドリードとの準決勝でファイナルへと繋がる1点を決めると、PK戦にまでもつれ込んだマジョルカとの決勝戦では4番目のキッカーに。決めれば勝利となる中、右足から放たれたボールはゴール左下隅を揺らした。1983－84シーズン以来となる通算24度目（前身大会を含めれば25度目）の戴冠。ビルバオを流れるネルビオン川に、40年ぶりに“ガバラ”を出現させたPK成功となったのだ。 　今夏に現行契約満了を迎えるベレンゲルに対しては、ビジャレアルやセビージャ、さらにはクリスタル・パレスを始めとするプレミアリーグの複数クラブなどが関心を寄せていたものの、アスレティック・ビルバオとの契約を3年間延長することを決断。「最初から望んでいたことなんだ。残りたいという気持ちは明確だったよ。みんなが欲していた合意に達することができた」と告白した同選手は、「欧州の舞台に復帰し、カップ戦を戦えることを嬉しく思う」としつつ、「ファンタスティックなメンバーが揃っているし、僕のことを愛して、名前を呼んでくれるサポーターに感謝したい」と語っている。 　新シーズンは、7年ぶりにラ・リーガと欧州コンペティションの二足の草鞋を履くアスレティック・ビルバオ。“王様”イケル・ムニアインが退団した今、ベレンゲルに対する期待もより高まっているが、それに応えることはできるのだろうか。