小型化&性能アップでAlienwareのゲーミングノートは使い心地満点
画面とウェブカメラ
240Hzは最高だけど、明るさは今ひとつ Alienwareは市場に出回るなかで最高のスクリーンでも、一番明るいスクリーンでもなく、「高設定のゲーマーが求める最低限の要件を満たすスクリーン」を敢えて採用しました。 16インチのIPS液晶は、ワイドなQHD+(2560×1600)。 一番のPRポイントは、高設定で最高の精度が要求される全ゲームに対応しうる「リフレッシュレート240Hz」を実現したことです。液晶の反応速度は3msec。Nvidia G-Syncにも対応しています。 Alienwareが発表しているピーク輝度は300ニト。編集部のテストでは315ニト前後だったので、少し低めにサバ読んでる感じですけど、いずれにしても市場で一番の明るさではありません。反射予防のコーティングが施されていることはいるのですが、ゲームの映像を存分に楽しみたいなら、明るさは上げたくなります。照明がない場所では特に。バッテリーには良くないけど、自分は明るさをMAXまで上げてプレイしてました。 240Hzのリフレッシュレートを除けば、この価格でこの画面は、かなりベーシックだと言わざるを得ません。miniLEDにもOLEDにも太刀打ちできないので、m16 R2の確かな処理性能でゲームはサクサクでも、ほかのもっと進化した画面種別ほどコントラストが高くなかったりします。 メインのPCとして使う人のために付記しておくと、Webカメラも市場で出回るPCのなかで最高ではありません。1920×1080のフルHDカメラではあるのですが、ビデオコールのとき顔の映りが冴えなくて、ちょっと暗いだけで映りが悪くなるのです。オフィスの平均的な照明でも、粗い映像になってしまいました。
処理性能と接続性
ほぼすべてのゲームを最高の環境でプレイできる レビュー機はNVIDIA GeForce RTX 4070とIntel Core Ultra 7 155H搭載、RAM16GB、SSD1TB以上で価格は約1,850ドル。いろいろ書いてきましたが、性能については本当に文句のつけようがありません。フルにRTX 4090までアップグレードはできないけど、ほとんどのゲームは十分以上のフレームレートでできました。これは NVIDIAのDLSS のなせる業でもあります。 Intel Core Ultra 7 155Hについては、もう今年に入ってベンチマークテストを腐るほどやってきたので、もう驚きでもなんでもないんですが、GeekbenchとCinebenchのベンチ結果は、シングルコアもマルチコアも高スコアでした。 まあ、1,700ドルのAcer Predator Helios Neo 16 (Intel Core i7 14700HX搭載)からトップの座を奪うほどではなかったけど。 …と思ったら、3D Markをはじめとするグラフィクス系のベンチではタイでした。GPUが同じですからね(RTX 4070 8GB GDDR6)。BlenderのベンチではCPU依存とGPU依存でレンダリング速度を計測したのですが、Alienware m16 R2はAcer Predator Helios Neoよりわずか数秒遅れる程度でした。Acerはサーマルシェルフ付きなので、奥行きがm16より1インチ以上長め。それでこれだけ僅差なら立派なもんです。 グラフィクスが重いレイトレーシング対応のゲーム(『サイバーパンク 2077』など)では、DLSS駆動で約70FPSまで上げられますが、DLSS抜きだとすべての高設定においてプレイ可能な水準までフレームレートを上げづらくなります。逆に『Horizon: Forbidden West』みたいなタイトルでは、最高設定でも余裕で90FPSまで上げられます。 『Warhammer 40K: Darktide』のようなゲームでは、レイトレーシングを使うシーンでは落ちますが、プレイ中に80FPS近くまで簡単にいきます。それもDLSSがONの初期設定のまま使ってる場合の話であって、OFFにするとたちまち30FPSまで落ち込んじゃいます。まあ、『Suicide Squad: Kill the Justice League』のようなゲームではそこまで極端な変化は見られなくて、ゲームプレイ中は常時80FPS前後という感じ。DLSSをOFFにしても、落ち込みは微々たるものでした。 好みのゲームを高設定でやっても不具合らしい不具合は感じられないノートです。 接続性もバッチリです。WiFi 7とBluetooth 5.4に対応しているほか、レイテンシーを極力抑えたい人のために有線のイーサネット専用ポートも備えています。