本業・味噌蔵の強み生かす…3代目が手掛ける大人気カフェ コロナ禍で客激減もV字回復成し遂げた“ミソ”
「みそ煮込みうどん定食」(1518円) 固めの麺に優しい味噌つゆが絡んで絶品と、1年を通して人気です。 肉みそごはんとみそ煮込みうどんという、味噌蔵ならではのメニューが話題となり、開店してすぐに行列のできる人気店となり、オープン2年後には名古屋、京都にも出店しています。
このまま順調に行くかと思われましたが、コロナで大きな打撃を受けました。 今井さん: 「めっちゃ大変でしたね。ウチだけじゃないからあれですけど…。お客さんもこないとか、いろんな時期もあったので」 お客さんが激減し、売上が8割ダウンという月もあったといいます。取材したこの日も、久々に訪れたという常連客がいました。 女性客: 「本当に久しぶりに来ました。コロナ中はここは来てない」 右肩上がりで成長してきた人気店が、初めて味わった苦悩でした。
■空いた時間で開発した「みそメンチカツ」が人気メニューに
今井さんは生き残りをかけ、空いた時間を使って新しいメニューの開発に取り掛かりました。 今井さん: 「坦々スパイスカレー。坦々麺をイメージしたスパイスカレーを作ったんです」 白味噌とゴマのペーストをいれたカレーに、ピリ辛味に仕立てた肉味噌をあわせて食べる「濃厚坦々スパイスカレー」(990円)です。
今井さん: 「ただ、『暇だ暇だ』と言っているのもよくない気がして。浮いた時間を生かせないかなと思いながらやっていたんですけど。基本、まかないで。みんな(スタッフ)に実験台になってもらって、自然な『おいしい』が聞けるかどうか。社交辞令じゃないおいしいがもらえたら、あとは詰めて完成」 コロナ禍の2022年、この坦々スパイスカレーを始めとした、味噌を使ったスパイスカレーを5種類考案しました。
新メニューは他にもあり、自信作が珍しいみそ味のメンチカツです。 今井さん: 「みそダレで、メンチカツ用の。ウチらしく、みそカツのメンチカツバージョンみたいな感じなので」 特製のメンチカツを、甘めのみそと出汁で割ったオリジナルみそダレにさっとくぐらせたところ、これまでにない自信作ができあがったといいます。