第94回選抜高校野球 近江 戦力紹介 攻守に粒ぞろい 手応え十分、きょう初戦 /滋賀
<センバツ2022> 第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社など主催)に急きょ繰り上げ出場することになった近江は、早くも20日に初戦を迎える。出場が予想される選手を紹介する。【礒野健一】 チームの大黒柱は、エースで4番を務める山田陽翔主将(3年)だ。4強入りした昨夏の甲子園は全5試合に先発。準々決勝で本塁打を放つなど、投打で活躍した。右肘のけがで秋季大会は投手として出場できなかったが、力強いスイングで長打を重ね、打でもチームの要となっている。投球練習は昨年12月に解禁し、肘に負担がかからないフォームに変更。3月12日の練習試合では球速143キロを計測し、昨夏準優勝の智弁学園(奈良)をほぼ完璧に抑えた。 右打者の山田主将の前後を固めるのは、ともに左打者の津田基選手(3年)と岡崎幸聖選手(3年)。昨秋の県大会と近畿地区大会を通じて、津田選手は打率4割1分4厘、岡崎選手は同5割3分3厘を残し、チームを引っ張った。1、2番を担う横田悟選手(2年)と中瀬樹選手(3年)は出塁するだけでなく、試合を決める一打を放つ勝負強さも兼ね備える。 多賀章仁監督(62)が「この冬一番の成長株」と言うのが、西川朔太郎選手(3年)。昨秋は試合出場がなかったが、「もともと打撃は非凡なものがあり、けがをしていた手首の状態が良くなるにつれ頭角を現してきた。努力家なところもいい」と話す。7番が予想される西川選手が力を発揮すれば、切れ目のない打線で甲子園をわかせるだろう。 投手陣は山田主将に加え、昨秋の公式戦6試合に登板した(先発は4試合)左腕の星野世那投手(3年)、乱打戦となった近畿大会1回戦で緊急登板した横田選手、冬に実力を伸ばしベンチ入りを果たした平井創大投手(2年)が控える。 多賀監督は「夏の甲子園でベスト4入りした昨年のチームに近づいている」と十分な手応えを感じているようだ。 近江ナインは初戦を控えた19日、同校グラウンドで最終調整に汗を流した。大会第2日第2試合(20日午前11時半開始予定)で長崎日大と対戦する。