【競輪】大矢崇弘がG3でS級初V…大阪・関西万博協賛競輪G3奈良
奈良競輪「第9回 大阪・関西万博協賛競輪」(G3)は9日、第12Rで決勝戦が争われた。勝ったのは2角からまくった大矢崇弘(33)=東京・107期=。切り替えて伸びた元砂勇雪が2着、3着には松岡辰泰が逃げ粘った。大矢は15年7月のデビュー以来、初のS級優勝がG3制覇となった。 混戦シリーズらしい幕切れだった。打鐘で佐々木の内をすくった中井―元砂が、外を仕掛けてきた松岡―松川の番手に飛び付く。「作戦は考えず、前々に踏もうと思っていた」大矢は地元両者を追走する形で、最終的には九州の3番手外めをキープ。2角から踏み出すと後続を押さえて、うれしいVゴールに飛び込んだ。 「残り1周で脚にきていたけど、仕掛けなければと思って2角からは覚悟を決めて踏んだ。でも、まさか勝てるとは。F1より先でいいのかなと思ったし、もっと頑張らなきゃという緊張感がすごくあります」と、まだ興奮冷めやらない感じで話す大矢。「S級で勝てなくて諦めていたような時期もあったが最近、調子は良かったので」と雌伏の時を乗り越え、もう一度上を目指してつかんだ美酒だ。 これで11月小倉「競輪祭」でG1初出場の権利もゲット。「すごく遠いものだったG1が近くになりましたね。関東が盛り上がっているけど、東京は少し遅れているので、自分もプライドを持って頑張りたい」と、最後は笑顔で今後の活躍を誓った。
報知新聞社