第37回 82～86年の三冠王 vs プロ野球の投手たち｜「対決」で振り返るプロ野球史
85年のパ・リーグは防御率5点台チームが2つ。いくら何でも……
2年連続三冠王となった阪神・バースに文句はないのだが、それにしても……
1946年にプロ野球が再開されてから三冠王に輝いた選手はのべ6人いるが、そのうち3人は82～86年の5年間に集中している。これはやはり、プロ野球の歴史の中で特徴的な“事件”であると思われる。セ・リーグは、86年にバース(阪神)が達成したあと達成者は生まれていない。パ・リーグは、86年に落合博満(ロッテ)が達成したあと、04年に松中信彦(ダイエー)が達成しただけである。それだけに、82～86年の5年間に3人が集中しているのは、“異常”と言ってもいいぐらいの事態なのだ。 しかも、その獲得の仕方が、“楽勝”に近く、際どい勝負だったのが86年の落合の打点部門(116)。この年、秋山幸二(西武)が115打点をマークしたが、1打点及ばなかった。82年の落合は32本塁打だったが、ケージ(阪急)が31本と迫るも1本足りなかった。落合は82、85、86年と3度獲得しているが、2度は際どい勝負だったワケだが、逆に言えば、それだけ競り合いに強かったということでもある。さすが落合と言うべきか。 他はブーマー(阪急)が1回(84年)、バースが2回(85、86年)だが、2人とも・・・
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