円相場1ドル=159円、為替介入から2か月ぶりの円安・ドル高水準…FRB早期利下げの見方弱まる
21日の東京外国為替市場の円相場は円売り・ドル買いが進み、前日(午後5時)と比べて80銭程度円安・ドル高の1ドル=159円前後で取引されている。米国の利下げ観測が後退し、政府・日本銀行が為替介入を実施したとみられる4月29日以来、約2か月ぶりの円安・ドル高水準をつけた。
前日に米連邦準備制度理事会(FRB)高官が、インフレ(物価上昇)の収束に1、2年かかるとの認識を示し、早期に利下げを実施するとの市場の見方が弱まった。運用に有利なドルを買う動きが膨らんでいる。
円相場は4月29日に一時、約34年ぶりの円安水準となる1ドル=160円台をつけた。政府・日銀は、4月と5月に計9・8兆円を投じ、為替介入を行っている。
財務省の神田真人財務官は21日朝、報道陣に対し、「過度な変動が経済に悪影響を及ぼす場合には、しっかりした対応を取る」と述べた。