飯田市出身竹村さんが国内初「スカッシュ」のミニコート製作 丘フェス皮切りに活用【長野県】
ラケットを使う屋内スポーツ「スカッシュ」の魅力をふるさと長野県飯田市から発信しようと、川崎市スカッシュ協会専務理事の竹村友宏さん(65)=飯田市山本出身=が国内初の試みとして、可動式のミニチュア版コートの製作を進めている。11月3日に市街地で開く第16回飯田丘のまちフェスティバル(丘フェス)で初公開する。 スカッシュは四方を壁で囲まれた長方形のコート内で、2人の選手がテニスのようにボールをラケットで打ち合う英国生まれのスポーツ。竹村さんは競技歴25年の現役プレーヤーで、自身が都内で経営する映像関係の会社で全日本選手権のネット中継も手掛けている。 飯田をスカッシュ普及の新たな拠点にしようという発想は「リニア中央新幹線の駅ができるふるさとに何らかのかたちで貢献したい」という思いから生まれ、4年ほど前からスカッシュが疑似体験できる「エアースカッシュ」のイベントを丘フェスの中で開き、延べ400人以上が体験した。 製作しているミニチュア版コートの広さは、正式なコート(9・75メートル×6・4メートル)の3分の2程度。飯田市内の業者に協力を得てアクリル板で作り、飯田下伊那地域をはじめとする各地で普及活動に役立てる。 将来的には常設のコートを飯田に設けて、スカッシュを目的に飯田を訪れる人を増やしたい考えだ。 県内のスカッシュコートは松本市に2面、上田市と軽井沢町に個人所有のものがある程度だが、2028年のロサンゼルス五輪では初めて正式種目となり、これから注目を集める可能性がある。 南信州新聞社を訪れた竹村さんは「日本人選手の活躍次第でカーリングのような存在になるかもしれない。先鞭をつけて正式なコートを作れば、飯田に人が集まる可能性がある」と話している。