日経平均が史上最高値を更新するなか、プライム市場上場の「開示済み」割合は“着実に進展”【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
3月期企業の開示済み割合は50%超、投資家の関心は次第に企業価値向上の成果に移ろう
なお、東証は2023年8月29日に一度、3月期決算企業を対象として、企業名を出さない形で開示状況を公表した経緯があります。3月期決算企業の開示状況については、その後、2024年1月15日にも参考資料として公表されましたが、2月15日には公表がありませんでした。そこで、2月15日の一覧表を基に、3月期決算企業を対象とした開示状況を確認してみます。 結果は図表2の通りで、開示済みは52%、検討中は12%、記載なしは36%となり、プライム市場に上場する3月期決算企業の開示済み割合は50%を超えてきました。一覧表は今後、毎月公表され、企業の取り組み開示は引き続き着実に進展していくと思われます。ただ、時間の経過とともに、投資家の関心は、開示の有無ではなく、中長期的な企業価値向上の実現に向けた取り組みが適切に行われ、具体的な成果を得られるかに移行するとみています。 (2024年3月7日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『日経平均が史上最高値を更新するなか、プライム市場上場の「開示済み」割合は“着実に進展”【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
【関連記事】
- 日経平均が史上最高値を更新するなか、プライム市場上場の「開示済み」割合は“着実に進展”【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
- 「日経平均4万円」の大台乗せは“通過点” ~ただし目先は乱高下に注意【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
- 2024年も「賃上げ継続」なら日本株には好材料 国内企業の「賃上げ率」を予想【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
- 日経平均〈最高値〉更新 今回の株高は「バブルではない」【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
- 実は恐ろしい「日経平均7万円シナリオ」【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフグローバルストラテジスト】