菊池雄星（AP）

◇２日（日本時間３日）ア・リーグ　ワイルドカードシリーズ第２戦　アストロズ２―５タイガース（ヒューストン） 　ア・リーグ西地区を優勝したアストロズ（第３シード）は、地元の第２戦で同中地区３位のタイガース（第６シード）にまさかの逆転負け。連敗でワイルドカードシリーズ（ＷＣＳ）敗退が決まり、第３戦に先発予定だった菊池雄星投手（３３）はポストシーズン（ＰＳ）の出番がないまま２０２４年のシーズンを終えた。 　初戦を落としたアストロズは絶対的な勝利の方程式が崩壊した。２―１と１点リードの８回、満を持してセットアッパーのライアン・プレスリー投手（３５）を３番手で投入。だが、連打を許した直後にスライダーがワンバウンドの暴投となり、同点とされた。 　全米中継局ＡＢＣのトッド・フレージャー解説者は「捕手（ディアス）は両膝を突いてブロックすべきところをバックハンドで処理しようとした。変化球に対してこれは理解できないし、あるまじきミスだ」と断罪。ティム・カークジャン解説者も「ブロック上手という評判ではないにしても、昨今の捕手はブロックよりフレーミングが重視されるからな」と首を振った。 　プレスリーはこれまでＰＳキャリア４６試合で３勝０敗４ホールド、１４連続セーブと無敵だったが、これが初の救援失敗。「ＰＳ２１イニング３分の１連続無失点」も途切れた。 　さらに四球で２死一、二塁としたところで、アストロズベンチはたまらず通算１９９セーブの守護神ジョシュ・ヘイダー投手（３０）を投入。同局のマイケル・ケイ実況は「まさにこういう場面で抑えてもらうために、アストロズは（今年１月に）５年総額９５００万ドル（約１３９億円）でこの左腕と契約したのです」と、あおった。 　だが、四球で２死満塁とすると、代打イバネスを２球で追い込みながらも宝刀スライダーではなく直球だけで攻め続けた。結局、５球目の内角１５７キロを左翼線に弾き返され、走者一掃の二塁打で２―５と勝ち越された。 　アストロズは昨季までの７年連続リーグ優勝決定シリーズ進出と、「ＰＳでリードして８回に突入した試合は４７連勝」がともに途切れた。