くまモン「がまだせ」色紙は職員に勇気 熊本県大阪事務所に支援続々
家族が避難所や車で生活している職員も
くまモン「がまだせ」色紙は職員に勇気 熊本県大阪事務所に支援続々
がまだせ熊本──。熊本県などで相次いでいる地震を受け、関西からも各方面で支援活動が続けられている。そんな中、大阪市北区にある「熊本県大阪事務所」では地震発生以降、勤務する同県職員らが義援金などの対応に追われる日々を送る。職員のほとんどは熊本に家族がおり、中には家族が避難所で生活している人もいる。だが連日、同県出身者らが事務所を訪れ、中には「がまだせ(がんばれ)熊本」と励ましの色紙を持参し募金してくれる人も現れ、職員らは「勇気づけられた」と愛する家族、そして故郷を思いながら奮闘の日々をおくっている。
連日、募金箱には多くの善意が寄せられいる
「地震発生以来、本当に多くの皆様にご支援を頂いております」と語るのは、同大阪事務所の渕脇拡之次長。発生以降、義援金の受付など連絡調整などに追われ、職員らは休みなく対応しているという。 「私の家族は無事ですが、家の中はメチャクチャになったらしく。家族は現在、車で寝泊りをしております」と渕脇次長。だが「ここにいる職員の家族も無事でしたが、中には避難所で生活されている方もいまして。みんな本当に心配しながら、大阪で頑張っています」とも語った。 そんな中、同事務所には在阪の熊本県出身者らが訪れ、設置した募金箱に多くの善意が寄せられている。渕脇次長は「県の公式サイトでも周知していますが、義援金の受付を行っております。きょう(18日)も、私がお見かけしただけでも50人以上の方々に来て頂きまして、本当にありがたいです」と感謝の気持ちを述べ、訪れた人一人ひとりにお礼の言葉を述べていた。
「がまだせ熊本」くまモン色紙は職員に勇気与える
また、大阪府内だけでも熊本県の県人会組織は約70団体ほどあり「できることがあれば」義援金を持って駆けつけてくれているという。 中には熊本にいる家族の心配をしながら奮闘する同事務所職員に「がまだせ熊本」「祈っています 応援してるモン」の文字と「くまモン」が描かれた色紙を持参してくれる人も。「本当にこうした善意には勇気づけられます」と、若い男性職員は少し笑顔を浮かべ話してくれた。 このほか、義援金の受付を知った地元・大阪の人らもひっきりなしに訪れては「これ少ないけれど」「少しでも役に立てて頂ければ」と声をかけながら、善意を寄せてくれている。道路や鉄道など交通網が不通になるなど物流に影響がでているものの「お預かりして現地へ届けたい」と渕脇次長は力強く話している。 義援金の受付は午前8時半から午後5時まで、大阪府大阪市北区梅田の大阪駅前第3ビル21階の同事務所で行われている。19日午後1時から同4時まで「がまだせ熊本!熊本県産品販売会」を開催する。
隣接する大分大阪事務所にも多くの善意が
一方、同事務所に隣接する大分県大阪事務所でも義援金の箱が設置されていた。「熊本の事務所へ来られた方が『大分も大変でしたね』と来てくださりまして」と話すのは、同事務所の御手洗洋子次長。 「大分県は義援金の募集を行っていませんが、こうした善意をお断りするわけにはいきませんので、募金箱を設置させて頂きました。1日も早い復興を願っています」などと話していた。