「私たちM気質なんで(笑)」SHOW-YA 寺田恵子(61)プライベートをよく知らないメンバーとの40年のつき合いが心地いいワケ
1985年のデビュー以来、女性ロックバンドの先駆け的存在として40年近く活動を続けるSHOW-YA。そのフロントメンバーであり、ボーカリストを務めているのが、寺田恵子さんです。全員が還暦を迎えてもなお精力的にライブを行うメンバーとの関係性についてお聞きしました。(全3回中の3回) 【写真】「今見てもカッコいいわぁ」デビュー直後の寺田さんとSHOW-YAメンバーの貴重なショット ほか(全10枚)
■メンバーとは40年のつき合い「踏みこみすぎないのがコツ」 ── いくつになっても人間関係の悩みはつきないものです。SHOW-YAのメンバーは、40年近く同じメンバーで活動されていますが、長く続いた理由は何だと思いますか?
寺田さん:関係が深くなりすぎないからかな。SHOW-YAのメンバーとは、20代の頃から音で繋がっている感じで、音楽の話はするけれどキャッキャしあうような間柄ではなかったんです。元々プライベートは一定の距離を保っているから、メンバーとのやりとりをそっけないと感じたこともなくて。メールやLINEが遅かったり、あっさりしてても気にならないし、逆に長文が送られてくるとびっくりしたりね(笑)。多分、私が一番プライベートをみんなにさらしているかも。ほかの子からプライベートの話はあまり聞かないな。
── 信頼関係を保つために、気をつけていたことはありますか。 寺田さん:よく「みんなで一丸となって」なんて言うじゃないですか。でも個人的には、それはやめたほうがいいんじゃないかなって。SHOW-YAの場合は、メンバーが5人いるので5つの輪があって、それぞれが少しずつ重なる部分を大事にすればいいだけ。重なるのは全部ではなくて、その小さな輪だけでいいと思うんです。そこだけしっかりと強い絆で結ばれていれば、みんなが同じエネルギーを注げるじゃないですか。全員がひとつの大きな輪に入ろうとするから、物事が難しくなるんだと思うんですよ。
■「ラジオの生放送で宣言して」34年前に始めた女だけのロックイベント ── 1987年から不定期で、女性だけのライブイベント『NAONのYAON』を開催していらっしゃいます。これもまた長く続いていますね。始めたきっかけは何でしょうか? 寺田さん:『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)のパーソナリティをやっていたときに、“THE ALFEEの野外コンサートに10万人のファンが集まった”っていうニュースが入ってきたんですよ。それを聞いたらやっぱり、勝ちたいって思うじゃないですか(笑)。ラジオの生放送中に「THE ALFEEに負けたくないから、SHOW-YAは女性だけのイベントをやっちゃおう」って宣言して。それを聞いた事務所やレコード会社の人もおもしろいねって賛同してくれたのがきっかけです。