「不便です…」多くの橋が老朽化し修繕が追いつかない現状…日本全国に存在する“渡れないままの橋“とは?
地域住民が長年使っていたのに、災害や老朽化などにより通行不可能になってしまい、そのまま残されている「渡れないままの橋」。 日本各地に存在し、問題になっているこの“渡れない橋”を小室瑛莉子アナウンサーが取材しました。 【画像】“渡れない橋”迂回するとどのぐらいかかる?
台風による損傷から4年半渡れない…あきる野市「網代橋」
東京・あきる野市にある「網代橋」。一見、普通の橋ですが、なぜか、通行止めになっています。 小室瑛莉子アナウンサー: 緑のバリケードが張られて、通れなくなっています。 横から見ると、通行止めの理由がわかりました。橋を支える橋脚が傾き、橋桁がずれた危険な状態になっています。 その原因は2019年、東日本を襲った台風19号。 記録的な大雨に見舞われ、各地で川が氾濫し、崩落した橋もありました。網代橋も損傷を受け、4年半渡れないままになっているのです。 地元住民: 不便ですよ。ぐるって山田大橋っていう橋があるんですけど、そちらのほうずっと回らないと。荷物を持って通って、買い物にいくの大変なんですよ。 住民にとって、駅や買い物へ行くのに欠かせなかったという網代橋。 住宅地から、橋の反対側までは5分ほどで行けましたが、現在は大きく迂回しなければなりません。 迂回ルートではどれくらい時間がかかるのでしょうか? 実際に歩いてみると… 小室アナ: 早速上り坂です。(しばらく歩いて)ここからは、かなりの下り坂ですね。自転車とか雪の日は危ないかもしれません。 細くて暗い下り坂を抜け、その先にある大きな橋を渡り切ると、ようやく網代橋の反対側へ。 小室アナ: 到着しました。時間は18分30秒ほどですね。結構思ったより、かかってしまいました。 本来5分ほどで着くはずが、3倍以上の時間がかかりました。 現在、あきる野市が改修工事に向け住民らと話し合いを進めていますが、これまで網代橋は、点検で「緊急措置が必要」と判定されていながら、放置されてきた「未着手」の橋でした。 そうした橋は、全国各地に存在していて、その数は、国土交通省によると390に上ります。