日銀の「主な意見」にみる“マイナス金利解除”の手掛かり【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
今回は政策修正の地ならしか、修正は3月も可能だが、慎重に賃金データを待ち4月予想を維持
賃金と物価についても、「賃金と物価の好循環実現の機運が高まっている」、「賃金と物価の好循環実現の確度はさらに着実に高まったと捉えられる」、「不確実性はあるものの、「物価安定の目標」の実現が見通せる状況になってきた」など、前向きの声も多くみられました。主な意見は植田総裁が発言者から提出された意見の要約を項目ごとに編集したものであり、ここまでの注目点を踏まえると、今回の主な意見は政策修正の地ならしとも解釈されます。 改めて、春季生活闘争(春闘)と日銀金融政策決定会合のスケジュールを確認すると(図表2)、労働団体の「連合」は3月15日に春闘の第1回回答集計の結果を公表し、日銀は3月18日、19日に金融政策決定会合を開催するため、早ければ3月にも政策修正の可能性が考えられます。ただ、4月25日、26日の日銀金融政策決定会合までに、追加で2回の回答集計結果が得られるため、引き続き4月の政策修正を予想しています。 (2024年2月6日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『日銀の「主な意見」にみる“マイナス金利解除”の手掛かり【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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