「駄菓子屋が鉄火場だった…」 昭和キッズがハマった「コレクションアイテム」の熱狂
最近、“子どものコレクション”がよく分からない。アラフィフに差し掛かる筆者。我が家の子どもたちは高校生、中学生、小学生と3人いるが、それぞれが“推し活”で何らかのコレクションをしており、「そのキャラって誰?」という事態が勃発している。 ■【画像】「こんなに違うの!?」登場から40年…激変した令和の『キン消し』■ 少し口を挟むとマシンガンのような口撃が飛びまくるので、なるべく褒めて特徴を引き出そうとするのだが……なかなか分からない。 そんな筆者の少年時代にも、今と同じようにコレクションアイテムがあったものだ。そこで今回は、昭和キッズが熱くなったコレクションアイテムを振り返ってみたい。
■何体持っているかで競い合った…大ブームにもなった『キン消し』
まずは、1980年代に大ブームを巻き起こした『キン消し』だ。正式名称は「キン肉マン消しゴム」なのだが、当時からみんなして「キン消し」と呼んでいた。 筆者は小学生低学年時代、このキン消しを集めるのに夢中だった。クラスの少年たちと交換したりしていた。 スーパーや駄菓子屋の前にあるガチャガチャに100円を投入するときのドキドキ……カプセルには3体のキン消しが入っていたのだが、自分が持っていない超人が出ると思わずガッツポーズが出ていたもの。 あの時分、いったいどれだけのキン消しを集めていただろうか。重複しているキャラもかなりあったし、「もういらないからあげるよ」と、大きくなった近所のお兄さんたちが譲ってくれたものも含めると500体くらいはあったような。 筆者はこれを学習机の周りに並べて空想バトルを繰り広げていた。汚したくない超人は机の端に置いて飾っていたのだが、見かねた母親に「こんなモンに小遣い使わんと勉強せい!」と怒鳴られスーパーのビニール袋に放り込まれ、本気で泣いたこともある。バラクーダを返してほしかった……。 学校では、プラモデルの裏箱を使ってキン消しのトントン相撲がはやったものだ。いかに重心が安定した超人を使うかが大事で、いつも友人と競っていたものである。 ところが、一番強かったのは「キン消し」ではなく『北斗の拳』のトキ……いや、アミバだったか。ずっしりとした重心があるので、“横綱”と言われていた。北斗神拳は超人よりも強かった……。 ちなみにキン消しが入っていた空カプセルは、セロハンテープを貼ってボール遊びに使う人もいたし、そのまま放置してしまい、スーパーなどの店舗から学校に苦情が来ることもあった。駄菓子屋の店主たちはきちんと回収用の箱を用意していたからさすがである。 そういえば、あのキン消したちはどこに行ったのだろう。実家にあるはずなのだが、もしかしてプレミア化されていたりして? って、いや、母に捨てられているだろうな。